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長尾side
とりあえず、家に着いた。
あまりのデカさに驚きつつ、中に入る。
中に入っても、ここは家なのか？というぐらい広かった。
滝沢くんからメッセージもあって、もう準備されてあるものは好きに使っていいとのこと。
すぐ部屋決めをした。俺は1階の真ん中の部屋は固定で、俺の横は、大吾くんと恭平。
後の4人はじゃんけんで決めとって、丈橋が隣同士になって大吾くんとはしゃいだ。
今は、各々の部屋を片付けとる。
俺の服はクローゼットにしまって、ベッドの説明書を熟読中。
俺のは、リクライニングがついとって、いずれ起き上がれなくなっても大丈夫なものを用意してくれてる。やから、みんなよりも断然ええやつ。
事務所の配慮やろうけどほんまにありがたい。
しかも脱退したくせに、7人でいさせてくれるんやから。
駿佑「謙杜、終わった？」
謙杜「ほぼ終わったで。あと段ボールたたぐらい。」
駿佑「手伝う。」
謙杜「ありがと。」
駿佑「最近調子どない？なんか困っとることある？」
謙杜「病状は落ちついとるで。進行もあんまりしてへん。」
駿佑「そっか、でもよかった。謙杜が思ったよりも前向きで。もっと後ろ向きになってへんかなって心配やったから。」
謙杜「俺な後ろは向かへんって決めたねん。後ろ向きになったって、自分がきついだけやし、周りの人にも心配されてまうしね。
駿佑「そうなんか。でも、無理はせんでよ。そのために一緒に住むようなものやから。」
謙杜「うん...。」
駿佑「あ、ごめん。そんなに強く言うつもりやなかったんよ？ただ、謙杜が無理して辛くなってしまう前に俺らにもその辛さを分けてほしいなって思っとるだけ。無理は禁物やけど、絶対無理するなって言ってるわけやないしな。」
謙杜「わかっとるよ。ありがとう。」
駿佑「ううん。リビング行こか。」
謙杜「せやね。」
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作者名：hina | 作成日時：2023年7月5日 17時
