いつかまた、めぐり逢うまで (ページ9)

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大倉「お疲れさま。」

謙杜「大倉くんっ…。」

大倉「ええよ、気がすむまで泣き。」

謙杜「何で今なんやろ。せっかく7人で掴みとったものを俺が崩してしまう。7人を6人にしてしまって。」

大倉「謙杜のせいやない。デビューを掴みとったのも謙杜がおってからこそのなにわ男子や。辛いと思う。誰にも分らないような気持ちやと思う。複雑やと思う。俺にできることは少ないと思う。けど、何かできることがあったら言ってな。」

謙杜「大倉くん…。ありがとうございます。メンバーには明日、脱退する申し出は伝えます。みっちーと高橋くんは絶対怒るやろうけど。丈くんと大吾くんには心配かけるかもしらんけど。大橋くんと流星くんは元気がなくなってしまうかもしらんけど。でも、さっきも言ったようにもしかしたら、病気のこと打ち明けてしまうかもしらん。
その時はその時でええですか？」

大倉「ええよ。いつでも謙杜のタイミングで。謙杜が伝えたいと思ったときに伝えたらええ。」

謙杜「ありがとうございます。」

大倉「とりあえず、今日は疲れたやろ？家でゆっくりしな。
明日はダンスレッスン12時からやから、12時前に集合かけとこか？」

謙杜「11時でもええですか？」

大倉「わかった。ほな、明日の11時な。」

謙杜「はい。」

明日、俺はちゃんとメンバーに伝えられるのだろうか。

グループを抜けること。ツアーに参加しないこと。

うその告白ができるんかな‥‥？

もし本当のことを言わなかったとしても、いつかは知ることになる。

それが今なのか、今ではないのか。

言ったとしても、言わなかったとしても、みんなからは反対されることは目に見えてる。

そして、その中に責任を感じてしまうメンバーがいることも。

なぁ、誰か教えてや。

俺はどっちを選んだらええん？どっちのほうが6人にはええん？

俺はどうなってもええ。でも、6人はちゃうやろ？

デビューだって決まっとるんやで。

神様はなぜこんなにも中途半端なんだろうか。

せっかく7人でデビュー掴みとって、これからって時に病気になるし、これからが大切ってときに病気は治らんし。

神様が意地悪だなんて、言わないから、俺以外のなにわ男子を幸せにしてあげて。

これまでの苦労や努力が報われるように。