お願い ページ26
長尾side
無事に初日公演を終えてくれた6人は、少し戸惑いながらも楽しんでた。
MCはYouTube配信で見届けた。
7月28日まであと少し。
6人ならやってくれる。
そう信じてるから。
着々と進んでいる衣装のスケッチをまた取りかかろうとしたら、家のチャイムが鳴った。
え？誰？なんか頼んでたっけ？
謙杜「はーい。」
大倉「久しぶり。」
謙杜「大倉くんっ！」
大倉「体調どない？」
謙杜「最近は落ち着いています。週3，4で病院通ってますし。」
大倉「そっか。今日は、一つお願いがあってん。嫌やったら、嫌って断ってもええから、ひとまず話聞いてくれるか？」
謙杜「はい。」
大倉「7月28日。あのことを発表する日な、謙杜にも会場におってほしいねん。6人と同じ空間で発表を聞いてほしい。謙杜も選ばれた人なんやからさ。
ちゃんと掴みとったんよ。7人で。その瞬間を一緒に感じてほしい。過ごしてほしい。」
謙杜「逆にええんですか？グループを抜けて、活動休止をしてる身の俺が…。」
大倉「抜けたとか抜けてないとか、今はどうでもええ。6人だって、できれば7人でデビューしたかったはず。それなら、6人のためにも謙杜自身のためにも会場来てくれへんやろうか？」
謙杜「行きたいです…。ちゃんと6人の姿を見届けたい。」
大倉「よし。ありがとう。あとな、7月28日にライブDVDの収録が入るんよ。」
謙杜「はい。」
大倉「Time View〜果てなく続く道〜だけでええ。自分のパート歌ってくれへん？6人にサプライズとして。」
謙杜「え、でも、それって、大丈夫なんですか？芸能活動を休止させってもらってるのに…。」
大倉「それは、滝沢くんにも確認した。すぐ了承してくれたで。」
謙杜「ファンの子の前でですか？」
大倉「うん。そのつもり。謙杜やって、ファンの子の前で歌わんまま終わったやろ？」
謙杜「はい。」
大倉「6人と同じ衣装着て、みっちーがかいてくれた歌で。これは、謙杜が嫌やなかったらやで。」
謙杜「やりたいです。やらせてくれませんか？」
大倉「うん。ありがとう。このこと6人には秘密やで。」
謙杜「はい。」
大倉「ほな、7月28日、よろしくな。」
謙杜「はい。」
今回ファンの子の前に立つ機会をくれた、大倉くんそして滝沢くんには感謝しきれない。
みっちーがかいてくれた歌で、ファンのみんなにメンバーに届けよう。
俺の気持ちを。
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作者名：hina | 作成日時：2022年12月7日 2時
