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道枝side
謙杜の足がおかしくなって、3日。
グループでの仕事の前に少し早く集合と連絡があって、集合場所に着くと大吾くんと流星くんに抱き着かれている謙杜がいた。
抱き着かれて、嬉しそうで苦笑いをしている謙杜。
謙杜なしたん……？
全員がそろって、謙杜から話されたこと。
それは誰もが信じがたいことだった…。
難病って…。
治らへんって…。
グループを抜ける言われたとき、謙杜に向かって怒りをぶつけてしまった。
一番当たってはいけない人に。一番辛い張本人なのに。
別に謙杜が悪いわけではないのに…。
でも、謙杜は6人でデビューを目指してほしいと言った。
ツアーも6人で回ってと。
衣装はそのまま使ってほしいと。
謙杜の歌割りは恭平と俺で歌ってほしいと。
謙杜のところを歌えるのは嬉しい。
でも、謙杜がもう、なにわ男子にはいないって言ってるみたいで嫌な気持ちもある。
それでも、同い年の仲間が未知の世界で闘おうとしている。頑張ろうとしている。
と思うと、俺だって頑張らなあかんって思う。たとえ辛いことでも。
病気と向き合うと言った謙杜。
なら、俺はちゃんと謙杜の分までデビューを目指して、謙杜が望んでくれることはやっていきたい。
いや、やっていく。
謙杜が叶えたかった夢を俺が一緒に叶えていく。
7人のなにわ男子をいつまでも覚えていてもらえるように。
6人のなにわ男子でデビューしても、『長尾謙杜』という人がいたということ、このグループに存在してたことをこれからもずっと語り継いでいく。
まだまだ、謙杜は衣装に関わっていくって言ってくれて、嬉しかった。
謙杜が作ってくれる衣装が好きだったから。
謙杜が何を思って作ってくれたのか想像するのが好きだし、謙杜からのメンバー愛が感じられるから。
これから6人にとっても、7人にとっても辛いこともあると思うけど、心が限界になる前に俺らを読んでほしいな。
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作者名：hina | 作成日時：2022年12月7日 2時
