いつかまた、めぐり逢うまで (ページ18)

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西畑side

長尾がダンス中におかしくなって3日。

ずっと音沙汰がなかったのに、いつもより早めに集められた楽屋には長尾がいた。

早く集められると聞いた時から、何か話があるんやろうなって思ってはいたけど。

俺が思っていたものよりも深刻で残酷な内容やった。

7人でデビューを目指せない‥‥。

あんなに7人で頑張ってきたのに何で‥‥。

長尾だって、苦手なダンスで足を引っ張らないようにずっと練習してきたのに…。

"治らない病気"

世の中にはたくさんあるけど、その1つの病気にこんなに身近にいる人がなるとは思わなかった。

もっと早く気づけてればよかった...。

長尾のこともっとちゃんと見とけばよかった…。

お兄ちゃんなのに‥‥。

情けないお兄ちゃんでごめん…。

でも、グループは抜けるけど、、事務所に残って衣装に関わっていくと言ってくれた時は嬉しかった。

長尾が作る衣装はどれも好きだから。

それと、長尾らしいなって。

たとえ、踊れなくても、歌えなくても、『長尾謙杜』という人物がなにわ男子にいたことに変わりはない。

形は6人になるけれど、なにわ男子はいつまでも7人だから。

帰ってきたくなったら、帰っておいで。待ってるから。

病気なって、病気を恨みたいときもあると思う。

辛くなったらいつでも呼んでほしいな。

呼んでくれたら6人で向かうから。

6人でデビューを目指す。

俺らもファンも混乱すると思う。

でも、それでも長尾は6人でデビューを目指してほしいと言った。

叶えてほしいと言った。

俺らにとっては、辛い事実だけど長尾はそれを望んでいる。

これから活動ができない長尾には誰にも分らない葛藤があると思う。

そんな長尾の願いを叶えないわけにはいかない。

だから、俺たち6人は長尾の分まで6人でデビューを目指す。

たとえ、その場に長尾がいなかったとしても、デビューは7人やから。

"なにわ男子は7人でなにわ男子"

"6人ではない""

長尾もこのことだけは忘れないでほしいな。