Episode30 / 最後の最期 ページ30
その日、宴会が開かれた。
何故かイルミはいるし、私はさっきの団長の裏切りに怒っていた。
「おいA!おまえも飲むかあ?」
『飲む!!』
ウボォーが勧めたコップを受け取り飲もうとした時、誰かにそれを取り上げられた。
「お前にはまだ早い。」
そう言って団長はコップの中身を飲み干した。
『団長のけち!!みんな飲んでるじゃん!』
なんて怒っても団長は気にせずまた端に移動して本を読み始めた。
最近のセラは、嫌々ながらも旅団のメンバーと一緒にいることも増え、今日もお留守番を頼んでいた。
そして今もフランクリンの肩に乗りながらジュースを美味しそうに飲んでいた。
よって私は1人だ。誰かのとこに行こうかな…。
「なに落ち込んでんのキモチワルイ」
いきなりの無機質な暴言に隣を見ると、イルミが座っていた。
『え、』
気づかなかった。イルミが絶をしていたにせよ、真隣なのに。
「お前がここにいるとは思わなかった。」
どこを、何を見ているか分からないイルミに、私もどことなく視線をさまよわせる。
「あいつらはまだ生きてる。」
『…っ』
あいつら、というのは私の叔父と叔母。
私の、実の両親を殺し、私にシゴトと称しいろんなことをやらしたきた奴ら。
今も私たちを追い探し求める、貪欲で汚い奴ら。
それなのに、私の身体は自然と震えてしまう。
いやだいやだいやだ。
あんな奴らをまだ身体が覚えている。
頭にあいつらの声が響く。
ガンッと私の頭にイルミの拳骨が落とされた。
団員の目がこちらに向き、私の目はイルミに向いた。
「そんなAのための特別価格、今なら5000で依頼受けてあげるよ。」
みんなの視線が集まっていることなんて忘れて。
『5000…ジェニー…』
「うん。5000万ジェニー」
万…そんなお金…あるのかな。
『後払いは?』
「仕方ないから特別にいいよ。どうせお金持ってないだろうし。」
そのとき、すごい勢いで何かが飛んできた。
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あやは(プロフ) - 明里香さん» ご報告ありがとうございます!すごく助かりますー!すぐに修正しますね (2019年11月6日 21時) (レス) id: dd6fe59e82 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 40話にも誤字がありました。「以上な」ではなく、「異常な」です。 (2019年11月6日 20時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 5話に誤字がありました。「以上」ではなく、「異常」です。 (2019年11月6日 17時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろりお | 作成日時:2019年7月12日 23時