Episode9 / 敵か味方か2 ページ9
目が覚めた場所は冷たいコンクリートの上だった。
周りを見ようにも、体が動かないせいで見ることが出来ない。
ただし気配は10人ほど感じる。
私を囲うように。
まるで見世物のような視線、私の大っ嫌いなものだ。
身体はなにか細いもので縛られていて、全身が倦怠感で包まれていた。
なんとかして起き上がろうとしても、筋肉痛か痛くて動けない。
周りは敵だらけ。なのに動かない体。
私これ死ぬんじゃないかな。
何とかしてたとうと、ごろごろ体を動かしていると、ひとつの足音が私の元に向かって来る。
仰向けになってなんとか腹筋に力を入れて体を起こしその正体を見ると、額に逆十字のようなものがある、オールバックの男。
微笑を携えながら、私に手を伸ばした。
掴めということでしょうか。
『あの、どう見ても手、伸ばせませんよね。』
こてん、と首をかしげて話しかけてみる。
嫌によく声が響く場所だなぁ。
「ははっ、そうだったね。」
男は呟いた。
「まぁ逃げれないと思うけど、逃げないって約束してくれたら拘束といてあげる。」
胡散臭い笑みだ。猫かぶってる感じ。
ならば私も真似してあげよう。
『もちろん、逃げません。』
普段使わない表情筋を無理やりにあげて微笑む。
そしてその瞬間私の拘束はほどかれた。
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あやは(プロフ) - 明里香さん» ご報告ありがとうございます!すごく助かりますー!すぐに修正しますね (2019年11月6日 21時) (レス) id: dd6fe59e82 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 40話にも誤字がありました。「以上な」ではなく、「異常な」です。 (2019年11月6日 20時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 5話に誤字がありました。「以上」ではなく、「異常」です。 (2019年11月6日 17時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろりお | 作成日時:2019年7月12日 23時