滞在日誌1 ページ43
｀
｢クザン。お前に懐いてるようだから面倒をみろ｣
｢え。いやァ……俺、子どもとか全く扱い方とか分かんないんですけど。ガープさんの方が向いてるんじゃないですか｣
｢ガープはだめだ。アイツはすぐにどこかへ連れ出す…｣
｢なんか言ったか？センゴク｣
バリバリと煎餅を食べるガープをちらっと見て、センゴクは大きなため息をついた。
｢とにかく、だ。お前が仕事を放棄して散歩に行くことも防げる。任せたぞ｣
半ば無理やり押し付けられたクザン
頭を悩ませながらもとりあえず、自分の部屋へとAを連れていった。
｢この部屋の中だったら自由に過ごしていいからね｣
『………』
Aは戸惑っていた。
確かにクザンに懐いてはいたが、ここへ連れてきたのが彼なのも事実
しかし、政府に引き渡さずに助けてくれたことにも気づいていた。
クザンが執務席に座って仕事を始めると、Aはベッドの隅でうずくまってそれを眺めていた。
｢あー、暇？暇だよね、そりゃあ｣
なんかあるかなー、と引き出しや棚を開けてゴソゴソと探し出すクザン
｢あ、センゴクさんにもらったアラレがあるけど…食べる？｣
バリッと袋を掲げたクザン
Aは目を輝かせてベッドの上で跳ねた。
こういう所は年相応だ。
そしてしばらくの間、Aは特にクザンの仕事を邪魔する訳でもなく、大人しく部屋の隅でアラレをかじっていた。
むしろ落ち着きがないのはクザンの方で…
｢…Aちゃん｣
『なあに？青さん』
｢あー…なんだ。泣いたりしないんだな｣
席を立って、ベッドに座るAに目線を合わせてしゃがんだ。
『泣いちゃダメなの』
いつもと同じように、そう口にするAはクザンの手を小さな両手で掴んで自分の方へと引き寄せた。
『たすけてくれて、ありがと…』
少し照れくさそうに笑ったA
｢……っ、｣
片手で顔を抑えようにもAに握られているので、ほんのり赤く染った顔をクザンはベッドに倒れ込むようにして隠した。
(あー…やば。年甲斐もなく胸打たれた…)
やはりどんな大人も、子供の笑顔には弱いものである。
『青さんおしごといーの？』
ちらっと机の上の書類の山を見たAは、こてんと首を傾げて尋ねた。
｢…Aちゃんお腹すいてない？案内がてら食堂でも行こうか｣
見事に話を逸らしたクザンは、Aを抱えると部屋を出た。
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ギザラス(プロフ) - テスト頑張って そして無事戻ってきてください (2020年7月2日 0時) (
レス) id: 1fe190bcff (このIDを非表示/違反報告)
果耶(プロフ) - テスト頑張っください！ (2020年7月1日 21時) (レス) id: ca4e14c205 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - オリ主ちゃんが可愛くて最高です(笑) 更新大変だとは思いますが、無理せずに頑張ってください。応援してます！！ (2020年6月30日 20時) (レス) id: 151caa4874 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - あの、私と一緒に合作しませんか？ (2020年6月15日 20時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
ろりお(プロフ) - コクマさん» めちゃくちゃ嬉しい褒め言葉！！頑張ります〜！ (2020年6月15日 20時) (レス) id: 38c94b38d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白米 | 作成日時：2020年4月2日 0時
