Episode297 ／ 売喧買嘩 ページ2
ガチャ、と開いた扉を見れば思いもよらぬ姿に思わず声がでそうになった。
クラピカ、そう名前を呼びそうに。
相手も私に気づいたようで、目を見開いて固まった。
｢これで本当に揃ったようだな｣
ゼンジ氏がノストラード氏を睨みながら話し始めた。
この部屋にいるのはやっぱり私たちを抹殺するために雇われた殺し屋。
全く、殺されるためにご苦労だなー
そんな呑気なことを考えていた。
まあ、旅団の隠密として動くことが多い私にとってはいい機会。
ポケットの中で携帯のとあるボタンを押す。
録音ボタンだ。
私の携帯は、シャルにいろいろ改造してもらってて隠密用の機能がたくさんついてる。
例えば盗聴防止だったり、ワンタッチ録音ボタンだったり？
そしてある程度、殺し屋内の話し合いは纏まったのかぞろぞろと出ていった。
さあ、私もそろそろお迎えが来る頃かな。
録音したのを団長とシャルに送ろーっと。
早めに手を打たなきゃ、さすがにゾルディックを相手にするなら旅団総出になっちゃうし。
携帯を片手で操作しながら、部屋を出ようとすると
｢待てい｣
と声をかけられる。
『…げっ、今はただのマフィアだよ！！』
｢そう焦らんでいいわい。｣
｢前に言ったことを覚えとるか。ワシらも仕事、お主がターゲットの場合…手は抜かん、とな｣
生涯現役、の文字を掲げたじいちゃんはニヤッと笑って言った。
『んーんん…ちゃんと覚えてる。依頼人は十老頭だね』
さて、一応十老頭は私の縄張りの長であるが、まー邪魔なのは確かだ。
別に私の組は、十老頭の系列の参加ではなく、不可侵に近い同盟だから特に問題は無い。
旅団のためにも殺さなきゃねー
私は言った。依頼人を殺しちゃうから大丈夫だ、と。
｢依頼人の情報は漏らさない。戦わない事を願う。｣
父さんはそう言って会場へと向かった。
相変わらず、無口な人だ。
『…はぁ…大変なことになりそーだ。』
軽くため息をついて、私も廊下へ出た。
廊下のフロアには、ノストラード氏とクラピカ、そしてゼンジ氏が揉めあっていた。
ゼンジ氏がノストラード氏に殴りかかっていたのだ。
『何をなさってるんですか』
ゼンジ氏は確か十老頭直系組頭だ。名前は知らないが、彼の後ろにいるほかの男たちもそうだろう。
『こんな所で問題を起こさないで頂きたいものです。』
目を細めてゼンジ氏を睨めば、舌打ちをしながらもそいつは手を離した。
なんなんだこいつ。
売られた喧嘩は買うぞオラ
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kokomi - すごく面白かったです。思わず一気読みしてしまいました。お気に入りの作品です。がんばってください！ (2023年5月3日 0時) (
レス) @page10 id: e38d8752b4 (このIDを非表示/違反報告)
ちー - ハンターハンターの夢小説の中で一番好きです！続き、まってます！ (2021年11月30日 18時) (レス) @page10 id: efb35b509b (このIDを非表示/違反報告)
まお - 続き楽しみにしてます！ (2021年11月14日 3時) (レス) @page10 id: 3317d6148a (このIDを非表示/違反報告)
まや(プロフ) - 続き楽しみにしてます！！頑張ってください！！！ (2021年1月24日 17時) (レス) id: f151b0ddd6 (このIDを非表示/違反報告)
つんつん(プロフ) - 楽しみにしてます。 (2020年11月19日 16時) (レス) id: 85082c9558 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろりお | 作成日時：2019年12月25日 17時
