Episode165 ／ 酔っぱらい ページ18
｢二度とAにお酒飲ましちゃダメだね。ま、貴重な写真が撮れたけど。｣
シャルナーク愛用の携帯の画面には、Aに乗っかられるフェイタンの写真。
｢シャル、今すぐそれ消すね｣
｢嫌だよ、貴重すぎて消せないよ｣
ホールでは二人の戦闘が勃発しそうな雰囲気が漂っていた。
しかしそれを阻止するのは、
｢フェイ、やめろ。｣
｢ちっ｣
｢シャル、それ送っといてくれ｣
｢何言うか団長｣
まさかのクロロの裏切りに、フェイタンはさらに怒った後、ホールを出ていった。
再び静かになったホールに轟音が響くのは数分後のこと。
｢はぁ…｣
クロロが重たいため息をついた。
『フェイこわーあーい』
｢おまえ、ころす｣
『はははっ、にーげろー』
ホールに戻ってきたAは、本気で殺ろうとするフェイタンをぴょんぴょんと飛び跳ねながら回避する。
｢ごめん無理｣
｢普段より力が上がってる気がするのは気の所為かしら？｣
Aを寝かしに行ったはずの女性陣が戻ってくる。
Aが、壁や天井に足を着けば、そこからはパラパラと石屑が落ちた。
このままじゃアジトを壊される、と危惧したクロロが立ちあがり、
そして、半年前と同じように、突如床からにょきにょきと生えた植物によりAの身体は拘束された。
かのように思われた。
『うぐ…苦しい…』
Aがそう唸って、植物に手を添えると植物はいとも簡単に小さなオーラの玉の集合体に変わった。
｢…は？｣
Aがすーっとクロロの方に手を振ると、それに合わせるように、オーラの玉はクロロの体内へと戻って行った。
『急に何すんの！！』
ぱっぱっと体についた砂を払いながらAは怒った。
団長含む団員全員が唖然とした。
もう誰も疑問を追求することは無い。慣れとは恐ろしいものだ。
｢もうあれほとくね｣
｢それがいい｣
｢ウボォーギン、ノブナガ。お前ら責任とってめんどうみろよ｣
そう言った団長を筆頭に、ウボォーギンとノブナガを除く団員がそれぞれホールを出ていく。
｢自業自得だ｣
｢頑張りなよ｣
フィンクスとマチに励まされたウボォーギンとノブナガは、未だ拗ねて怒り、アジトの端っこを陣取ってるAを見てため息をついた。
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※未成年の飲酒は法律で禁止されています！！
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作者名：ろりお | 作成日時：2019年8月17日 22時
