Episode105 / 嬉しくない再会 ページ6
「ちょ、ちょっと待ってくれ!何もしないさ!ほら」
私がベンズナイフを構えると、男は両手を上にあげて後ろに下がる。
『…だったら、どっか行ってください』
「き、君目が見えないんだろう?オレが守ってやるぜ?」
思わず眉間にシワが寄ってしまうのは仕方ないことだと思う。
『大丈夫です。あなたよりは強いので』
「そうそう、ボクもいるしね♥」
ふわっと後ろから彼のオーラで包まれる。
どうやら向こうから来てくれたみたいだ。
「ひっ、44番っ」
相当怖かったのか、男は逃げ去って行った。
あ、名前聞けばよかったなー。
次絡んできたら絶対に殺る
彼女の目隠しの下は緋く染まる。
『すごい怖がられてるね』
「再会して一言目がそれかい?」
『特に言うこともなかったからね』
そう言って振り返ると、相も変わらず不思議な格好をしたヒソカが立っていた。
「それにしても遅かったじゃないか♠…一緒に来た彼らは知り合いかい?」
『仕方ないじゃん、会場の場所全然分からなかったんだからさー。知り合いっていうか、同じ船に乗ってきた人。』
まぁ、ゴンに関しては師匠の息子、だけれど。
「また一段と強くなったみたいだねぇ♥」
ん?なんか今鳥肌が…
『そりゃ師匠と修行したからね!』
なんかヒソカにじろじろ見られてる気がする…
「またボクと一戦やろうよ」
『お断りー』
そう言って私はゴンたちの元へ戻ろうとした。
そろそろ周りの視線が…
「ちょっと待ちなよ♠」
『なーに?』
ヒソカは私の耳元で囁いた。
「ここでは念を使っちゃダメだよ♥周りはまだ念を知らないヤツらばかりだろう?」
なるほど、この試験は念の会得をしていない人が受けているのか…。
『分かった』
そして今度こそ私はゴンたちの元へ戻った。
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作者名:ろりお | 作成日時:2019年8月4日 10時