目隠し少女と盗賊団 (ページ32)

今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:81,339 hit

Episode131 ／最後の多数決ページ32

50時間が経過する頃、私たちは普段通りに戻っていた。

『そろそろだね』

｢あぁ、やっとだぜ｣

ゴゴゴゴゴ…と空いた扉を抜けて、私たちはいくつもの多数決を超えた。

もうそろそろ終わりが近いと思うんだけど…

そう思っていると、扉を開けるか開けないかの多数決で、〇5・✕1という結果が出た。

｢いい加減にしろよてめェ！！てめェのいやがらせにゃ心底うんざりしてんだこっちは！！｣

｢ちょっと待てよ、オレは〇を押したぜ？｣

『もー、やめなよ』

いくら止めても言い争いを止めず、終いにはお互いに戦闘態勢に入ってしまう。

既に先に進んでいたキルが声をかけるまでそれは続いた。

ーー心の準備はいいですか？
はい〇いいえ✕

｢それでは道を選択してください。6人で行けるか長く困難な道なら〇。3人しか行けないが短く簡単な道なら✕を。｣

｢先に言っておくぜ。オレは✕を押す。そして、ここに残される側になる気もねェ｣

レオリオはそう言いながら、周りに置いてある武器を選ぶ。

｢オレは〇を押すよ。やっぱりせっかくここまで６人で来たんだから、6人で通過したい。｣

ゴンは優しすぎるんだ。

残りはあと1時間をきってる。

｢残り時間はもうねぇんだぜ？やるしかねぇよ｣

｢すまないゴン｣

キルに続いてクラピカもレオリオに賛成を示した。

『…うーん、私も今年で受かりたいんだ。ごめんね』

もちろん私も。ゴンには本当に悪いけど、私は今回受かる気満々なんだ。

私もベンズナイフを取り出して、構える。

『…殺さない程度には手加減するよ』

そう言うと、それぞれが険しい顔をした。

険悪な雰囲気が漂う中、誰も口を開くものはなかった。