目隠し少女と盗賊団 (ページ27)

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Episode126 ／復讐劇ページ27

頭が真っ白になった。

男の言うことは理解出来たけれど、頭のどこかでは否定していた。

『…ははっ、ぺらぺらとお話ありがとう。気兼ねなくあんたを殺せるよ』

フードを取って、頭の後ろで結ばれた紐の端を引っ張った。

シュルルと解けたそれをポケットにしまう。

｢…お前…血縁かァ？｣

男の姿を目に写す。

ひょろっとした背の高い男だ。

紫と黒を混ぜたような髪の色をしていた。

『あんたが私の両親を殺したんだね。まさか、お父さんとお母さんは私がいたせいで死んだなんて、ね…』

涙が溢れた。私がいなきゃお母さんとお父さんは生きていた。

｢はははっ、いいねェ！！あんときの赤ん坊を殺れるなんてな！！俺はついてる！｣

『……ざけんなよ』

濃い、深い銀色に染った瞳が男を射抜く。

ベンズナイフを構え直して男の体を切り裂いた。

堅で守られたのか、致命傷にすらならないようだが。

私が切ったことにより男の上半身が顕になった。

『…お前もかよ』

違う意味でまた怒りが湧いてきた。

男の右胸には蜘蛛のイレズミ。ナンバーは１３

｢あっれ、隠してたのに……バレたら仕方ない…俺が幻影旅団の団長だ！！！怖いかァ！？俺がお前もコレクションの1人にしてやるさ！｣

後ろから感じる殺気はクラピカのものだろう。

前からもビリビリと肌を刺す殺気が襲ってくる。

一度にいろんな情報が入ってきすぎて、パンクしそうだ。

しかし、今その全てを考えている暇はない。そんなことをすれば私は殺られるだろう。

油断大敵、あいつは何があっても殺す

『…幻影旅団が暗殺の依頼を受けると？お前、正真正銘のバカだな。というか、話してる余裕あんの？』

周で強化したベンズナイフで相手を容赦なく切り裂いていく。

さすがに堅でも防御出来ないと思ったのか、男は逃げ回りながら私を撃ちまくった。

服に忍ばせている5本の手のひらサイズのナイフ男に投げる。

念を纏わせている分、強度は最高だ。

それを男が避けた先で、回し蹴りで男をねじ伏せた。

『私が聞いたことだけ答えろ。旅団について何を知ってる？』

｢…っ、答えるとでも？｣

ベンズナイフで耳を切り落とした。

『早く言えよ。これ、ベンズナイフ。毒、回る前に早く言った方が楽だよ』

｢…うがぁ……はぁはぁ…俺は何も知らねぇ、そこらで調べでもしたら出てくるようなことしか、な｣

まぁそうだろうね。知るはずがないよね