目隠し少女と盗賊団 (ページ3)

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Episode102 ／洞察と考察ページ3

そこからはただひたすらに歩いた。

何時間も歩いて、山に出て、やっと一本杉に着いた。

『中入っちゃう？』

｢そうだな。入るぜー｣

レオリオがノックをしてから中を覗くと、獣がキルキル言いながら女の人を抱えて立っていた。

その後ろでは襲われたのであろう男の人。

突然襲っていた魔獣にそれぞれが戦闘態勢を取る。

魔獣は女の人を抱えたまま外へ出て行った。

｢助けなきゃ！｣｢レオリオ！A！けが人を頼む！｣

『あ！待って！』

あの女の人…うーん

『別に追いかけなくて良くない？』

｢あぁ！？てめぇさっきから何言ってんだよ！！｣

私に怒鳴りながらもけが人を素早く手当していく。

医者志望だっけ？さすがだなー。

『えーだって…』

その男の人も女の人も魔獣だよ、と続けようとすればレオリオに手当されている男が私を睨んだ。

これも試験なのかな。言うなってこと？

レオリオが手当を終えて、妻を心配する夫を演技する男を励ましている。

外で、ガタンと音がしてレオリオがナイフを構えてそちらに向かう。

『…動かないでよ。レオリオを襲うなら私が今殺る』

レオリオに手を出そうと僅かに殺気を出した男の首にナイフを当てる。

爪だけ魔獣に戻した男はすぐに普通の男に戻った。

｢おっかねぇな、わーったよ｣

レオリオが戻ってくる前に、最初にいた場所まで戻る。

｢ただの風だ…大丈夫か？｣

しばらくして、ゴンとクラピカが女の人と魔獣2匹と帰ってきた。

｢博学をもってヒントを見逃さず、見事私たち2人が夫婦でないことを見破ったクラピカ殿。｣

｢妻の身を案じる演技をする私に対し、ずっと力強い励ましの言葉をかけ続けてくれたレオリオ殿。｣

｢とてつもなく人間離れした運動能力、洞察力をもつゴン殿｣

｢そして…我々を一目見てすべての状況を理解した上で、レオリオ殿が襲われるのを阻止したA殿。｣

｢合格だ。会場まで君たち4人を案内しよう。｣

無事に私たち4人は合格したらしく、ナビゲーター凶狸狐(キリコ)の案内で試験会場へと向かった。

もうすぐハンター試験が始まる