Episode136 / 蜜月は元気の子 ページ37
ゴンの次はクラピカ、そして私。
島に入ればたくさんの視線を感じた。
病み上がり…というか絶賛脱水症状を引き起こしてるらしく頭は朦朧としてずきずきするし、右手や左手は小刻みに痙攣する。
はぁ…先が思いやられる。
今誰かに襲われでもしたら死ぬな、これ
とりあえず島の外側を回って大きさを測る。
大体走って1時間ほど。もちろん念で足を強化して走ってるけど。
あまり大きな島ではなさそうだ。かと言って小さすぎもしない。
1週間程度なら本気で隠れてしまえば見つかることはないだろう。
『…とりあえず寝よう。レオリオに薬は貰ってるし…三日間は寝る、うん。』
残り4日でターゲットを狩れるかは分からないけど。
まずは隠れよう…
島で1番大きいであろう木の上の方に登って服を着替える。
といっても、同じ黒のパーカーに変わりはないけど。
暗器を再び仕込み直して、脱いだ服と目隠しを近くを流れていた川で洗った。
それを持って再び木の上へと登り、干した。
そして薬を飲んでから、私は直ぐに眠りについた。
「全く…不用心にも程があるよ…♠」
木の幹の上にくーくーと寝息を立てているAの額に浮かぶ汗を拭いながらヒソカは言う。
ボクが投げたのが悪いとは言え、あの激流の中へ飛び込んでいくとは…♥
Aにはいつも驚かされる、そう思うと同時にクロロがあげたものにそこまで執着するものか、とつまらなくなるヒソカ。
彼もまたAには家族のような、妹のような感情を抱いていた。
それから二日間、Aは1度も目覚めずに眠り続けた。
その間、ヒソカはAの傍でAを狙うものから守った。
Aが起きた時、その姿はそこにはなかったため本人は知らない。
「んー!よく寝ためっちゃ寝た」
ぐーっと伸びをして、体を動かす。
木の上、という不安定な場所で寝ていたため身体中が痛い。
けれど完全に体調は復活した。さすが私。否、蜜月の血だろうけど。
干してあった服をリュックにしまって、目隠しを巻きフードを深く被る。
これでいつもの私だ。
久しぶりの視覚がない状態に懐かしさを覚える。
円を広げてターゲットを探し始めた。
私のターゲットは198番。
今私を尾けている2人のうちのどっちかかなー。
そうだと探す手間が省けて楽なんだけど。
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作者名:ろりお | 作成日時:2019年8月4日 10時