Episode93 ／ まさか ページ44
後ろから聞こえた声に、私の体は無意識に逃げる方向へと走った。
ずっと聞きたかった仲間の声を間違えるはずがない。
円を展開して、人混みの中へ紛れようとしたとき、私の腕は掴まれて路地裏へと引きずり込まれた。
なんかデジャブ
｢へい、やっと再会したのに逃げるこたーねーだろ｣
再会したかったわけじゃないんですけど。
腕を掴まれているが後ろと前に1人ずつ。
逃げ場はない。
『…なんの用でしょうか』
｢分かりきたこと聞くね｣
なんで？まだ私を探してたの？
疑問符ばかりが頭を埋め尽くす。
山に居る時、全くと言っていいほど私を追っている気配がなかった。
だからもう諦めたか、呆れられて忘れられてるかどっちかと思っていたのに。
｢なんで逃げた？あの日、俺らの元から｣
あー、嫌な質問ほんとに。
答える気ないし。
『なんで急に追ってきたの？』
｢質問してんのはこっちだ｣
フィンクスが腕を掴む力を強くし、みしみしと骨が音を上げる。
右手なら別にいいけど。
『…嫌になっただけ。殺しも、盗みも』
適当な嘘を言ってから気づいた。
｢さき盗みしてたヤツがよく言うね｣
やっぱ私馬鹿だなー
『今度は私の質問に答えてよ』
後ろのフィンクスは思いきり舌打ちをして、私がいなくなったあとのことを話し始めた、
｢初めはお前を探して
なんで私は今までばれなかったんだろう。
｢数時間前か？シャルから全団員に連絡が来た。今お前がここら辺に来てる、ってな｣
数時間前…私がジンと別れたくらい…。
もしかしてジンは私の情報を隠してくれていたのではないか。
ジンはプロハンター、それくらい余裕だろう。
そう考えると辻褄が合う。
ジンは厳しい人だ。自分にも人にも。
ジンと離れた後も情報を隠してくれる、なんてことはしないはずだ。
それにシャルなら隠されていない私の情報を探すことなんて余裕だろう。
｢俺らが1番近くにいたからよ、来てみたっつーわけだ。｣
｢ワタシたちから盗ろとした、それが運の尽きね｣
あー、あの時か
私が財布を盗みながら駆け抜けてた時、何人か財布を持ってない奴らがいた。
彼らは盗賊、財布なんて持ち歩いていない
『…はぁ…』
重い重いため息が路地裏に響いた。
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k.k - 一人目の弟子……カイト？ (2020年10月5日 17時) (
レス) id: db3fbbd863 (このIDを非表示/違反報告)
あやは(プロフ) - 美桜琉さん» コメントありがとうございます！読者様の反応が気になっていたので凄く嬉しいです笑モチベ上がります！頑張りますね~ (2019年8月2日 18時) (レス) id: df4b2b1b15 (このIDを非表示/違反報告)
美桜琉(プロフ) - ほんっとうに面白いです、、、これからも更新頑張って下さい！ (2019年8月2日 18時) (レス) id: 95c48d4791 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろりお | 作成日時：2019年7月21日 8時
