Episode85 ／ 恐怖の克服 ページ36
翌朝、叩き起された私にジンは、今日から念の修行をする、と告げた。
｢って言ってもなぁ。…お前円どれくらい広げられる？｣
『んー、正確には分からないけどこの山くらいなら多分できる。』
｢なるほどな。耐久時間は？｣
『範囲によるけど、自分の周り程度なら永遠と。』
ジンは少し迷うような仕草をしてから
｢なら円はいいか｣
と呟いた。
今ではもう円なしでも生活できるくらいにはなったし、慣れってやっぱり凄い。
｢じゃあ防御だな、次の課題は。｣
『防御？』
｢そうだ。お前は実践を重ねれば伸びるタイプだろうからな、特別に俺が相手になってやるよ｣
なるほど。ジンほどの相手ならば私のやる気も出るし。でも下手したら私死ぬのでは…
｢そこら辺は加減すんに決ってんだろ…｣
呆れたような声が聞こえる。
『前から思ってたんだけど、ジンって読心術でもあるの？』
いつもいつも私の考えてることを読んでくる…。
｢はあ？お前がぶつぶつ呟いてんだろ！｣
……これからは気をつけよう
ジンが私に対し念を纏った拳を繰り出す。
それもとてつもなくスローで。
私は自分の周りに円を広げ構える。
円と堅を同時にすることは出来ないから、円で攻撃を察した瞬間に堅に切り替えるのだ。
しかし、ジンの拳が当たった瞬間、私の体は10メートルほど後ろへ吹っ飛んだ。
｢そんなんじゃ防御にならねーぞ。イメージを持て。円から切り替えるスピードをもっと上げなきゃ防げないぜ。もっとオーラを練ろ！｣
『…っ、でも』
オーラが尋常じゃないのだ。私自身抑えられないかもしれない。
｢落ち着け。少しずつ練るんだ。そして纏、念の基本だろうが｣
ジンに言われた通りに身体全体にオーラを広げるイメージで、そして流すような感じ。
｢よし、そのまま練の状態を維持し続けろ。そうすればオーラが増えたとて自分で調整できるようになる。｣
修行を積めばお前が危惧していることにはならない、とジンは続ける。
全部ジンにはお見通しなんだなー。
なんで分かるのか聞いてみると、
｢お前はお前の親父にそっくりなんだよ｣
そう笑って、頭をくしゃくしゃと撫でた。
そして、数時間経った頃にはジンの拳を通常のスピードで受け止められるようになった。
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k.k - 一人目の弟子……カイト？ (2020年10月5日 17時) (
レス) id: db3fbbd863 (このIDを非表示/違反報告)
あやは(プロフ) - 美桜琉さん» コメントありがとうございます！読者様の反応が気になっていたので凄く嬉しいです笑モチベ上がります！頑張りますね~ (2019年8月2日 18時) (レス) id: df4b2b1b15 (このIDを非表示/違反報告)
美桜琉(プロフ) - ほんっとうに面白いです、、、これからも更新頑張って下さい！ (2019年8月2日 18時) (レス) id: 95c48d4791 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろりお | 作成日時：2019年7月21日 8時
