Episode65 ／ 追跡者 ページ16
ひたすらに走った。
どこに行けばいいか、そんなこと分からない。
でも、離れないとだめだと思った。
3日ほど休まずに走り続け、どこかの港町に着いた。
海の匂いがする…
外が朝なのか夜なのか、視覚の情報が無い分判断が難しい。
私はどこか路地裏に入り、座り込んだ。
そんなとき、人の会話が聞こえた。
路地の前を通った2人ほどの男の会話。
｢聞いたか？スタメナ万博の会場、ひでぇことになってるらしいぜ。｣
｢あぁ、どこに行ってもその話でもちきりさ。幻影旅団が襲ったんだろ？生きてるものは一人もいない、会場も銃弾かなにかでボロボロにされたって話だろ？｣
｢ほんとに気味の悪い奴らだよなあ……平気で人を殺しやが…ってなんだお前！！｣
『みんなを…侮辱すんな』
私は疲れた体に鞭を打ちその場を離れた。
彼女が去った場所には二人の男が首と胴体、お別れした状態で倒れていた。
しばらく歩くと山道に入った。
山まであるのか…この街。
その時、強烈な殺気を感じた。禍々しい…負のオーラ。
どうするべき？
明らかに私に向けられた殺気。でもそれは一瞬にして消えた。
経験が多い相手、ということだ。私が目を見えないのを見て余裕を感じたが、きちんと自分を戒めて殺気を隠す、そこまでを一瞬で行えるほどの実力者。
勝てる？相手がどこにいるかすら分からない。
円を広げる、ということは宣戦布告。
初めて足踏み入れた、足場の悪い山で戦うのは私には不利だ。
そこまで考えて私は引き返した。
最初はゆっくりと歩く。
相手は絶をして尾けてきている。しかもかなり近距離で。
私の2年間の努力舐めんなよ！
円がなくても近距離なら気配くらい感じられる。たとえ絶をしていても、だ。
少し開けた場所に出た。きっと広場みたいな公園だろう。
ここなら戦いやすい、そう思った私は円の精密さと範囲を広げる。
体感で2分ほどした時、円にギリギリ入らない位置だろうか、正面から声をかけられたがその気配は感じられない。
｢よぉ、お前いい判断してんな｣
まだ若い、低い声。
私はさらに円を広げた。
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k.k - 一人目の弟子……カイト？ (2020年10月5日 17時) (
レス) id: db3fbbd863 (このIDを非表示/違反報告)
あやは(プロフ) - 美桜琉さん» コメントありがとうございます！読者様の反応が気になっていたので凄く嬉しいです笑モチベ上がります！頑張りますね~ (2019年8月2日 18時) (レス) id: df4b2b1b15 (このIDを非表示/違反報告)
美桜琉(プロフ) - ほんっとうに面白いです、、、これからも更新頑張って下さい！ (2019年8月2日 18時) (レス) id: 95c48d4791 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろりお | 作成日時：2019年7月21日 8時
