第三十八話 ページ39
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部屋を出て、声が聞こえた方に向かえば御館様の御息女、かなた様が先に部屋を出たものを案内なさっていたようです。
私も急いでその後を追えば、本部の前の小道に群がる柱の姿が見えた。
「胡蝶!!Aを診てくれ!!」
「何があったんですか?鬼、ですか…?」
本部は巧妙に隠されているので、鬼は出ないはずなんですけど
「かなた様は屋敷の中へお戻りください。」
外にいては危険ですからね
「ですが…」
「かなた、戻りなさい。」
かなた様が言い淀んでいると、あまね様がいらっしゃってかなた様を連れていかれた。
あまね様の後ろには、ひなき様、くいな様も控えていて、改めてAの愛され具合を認識しました。
Aは頻繁に本部に足を運んでいるので、御館様の御子息、御息女と仲がいいんです。
とまぁそれは置いておいて
私は宇髄さんに横抱きに抱えられるAの元に駆け寄った。
今日は柱合会議だけなので、診療道具は持ち合わせていません。
脈と体温を手で測れば……
「熱がありますね、それもかなりの」
「熱?そういやぁさっきから様子、おかしかったな……あの女のせいかと思ったが…てか、」
「
また??
縮む、ってAの身長のことでしょうか。
言われてみれば、いつもよりも小さい気はしますが…
「また、とは?」
「……忘れてくれ。」
Aには、私たちが知らない何かがあります。
宇髄さんと悲鳴嶼さんは知っているようですが…。
まぁ、今はそれよりも
「私の屋敷に薬があります。誰か、運んでくれませんか?」
少し異様なこの熱……Aはすぐ無理をするので、そのせいかもしれません。
「Aは屋敷に帰ろうとしていたんだろう。そっちの方がいいんじゃないか」
「うむ!慣れた場所の方が安心するだろう!」
確かにそうですけど
……私の目の届く範囲にいて欲しいというのが本音
でもまぁAの容態が最優先
「では、そちらへ。私は一度屋敷に戻って、薬を取ってくるので先に向かっていてください。」
メンズにAを託すのは心配しかありませんが…甘露寺さんもいるので大丈夫でしょう
否、そう信じたいです…
「くれぐれも!走ったりしてAの身体に負荷をかけないようにお願いしますね?」
ぱぱっと帰って、早くAの元へ向かいましょう!
そう心に決めて、全速力で蝶屋敷へと向かった。
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廣岡唯 - みさにしましたよ (11月15日 14時) (レス) @page15 id: 4e412208c6 (このIDを非表示/違反報告)
漓流芭 - 悪女を 無粋実(ぶすみ)にしました WW草越えて土WW (7月11日 0時) (レス) @page50 id: 7a2db06ea4 (このIDを非表示/違反報告)
悠 - 私、悪女の名前「悠魔(ゆうま)にしました!でもなんかこの名前嫌だったので変えました〜 (2022年8月10日 10時) (レス) @page4 id: 4fd94a1d21 (このIDを非表示/違反報告)
リータ一 - 悪女の名前を饒舌留 生五味(しゃべる なまごみ)にしたWW (2022年5月13日 19時) (レス) id: 52c0e09012 (このIDを非表示/違反報告)
ラト - え?まって十三話のやつ、冨岡さん...かっこいいかよッ!!!((←そこじゃないだろ))私悪女の名前“琉涅”(るね)にしたけど途中から自分でもなんて読むのかわからんくなったww (2020年10月31日 20時) (レス) id: 8c4c38e0a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろりお | 作成日時:2020年2月1日 12時