第三十六話 ページ37
’
「それじゃあ今日は解散。皆、無理はしないようにね」
「 「御意」 」
御館様が退出なさったのに続いて、私も席を立つ。
ここにいたくない、その一心だった。
今日は久しぶりに屋敷に帰ろう。
いろんなことを知りすぎて、頭が痛い。
何かで殴られたようにがんがんして、今にも倒れそうだ。
せめて、屋敷に着くまでは、と気合いで足を進めた。
「…A、どこへ?」
『今日は、帰ります』
しのぶちゃんの声に、顔見ることなくそう返して私は本部を出た。
幸い、今日は非番。
一日ゆっくり寝よう
もし、叶うなら今日のことが全部夢であって欲しい
何もかも、忘れてしまいたい
**
Aが帰ってすぐ、他の柱も帰った。
否、そういう風に見せかけた。
実際は帰ってなどおらず、本部にある柱の部屋に避難してきたのである。
それを日天に悟られぬよう、ハンドサインで即座に伝えた胡蝶と、突然のことにもすぐに理解し対応する他の柱。
もはや流石としか言い様がない。
もちろん理由なんて、日天叶美から距離をとるため、そして…
「アノ部屋ハ鼻ガ曲ガリソウダナ!!」
「もう移動したので普通に話しても大丈夫ですよ、煉獄さん」
単に、香水の匂いが充満した部屋から出たかっただけ。
「じゃあ早速だが早く決めよう」
宇髄が柱の面々を見ながら声を小さくして言う。
「追う奴、挙手」
バッ、と九人が手を挙げた。
「多くても三人くらいがいいんじゃないかな?」
甘露寺のその言葉により切り落とされた火蓋。
誰がAを追うか、をかけた戦いだ。
各々の目は鋭く、柱同士の壮絶な互いの蹴落としあいが始まった。
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廣岡唯 - みさにしましたよ (11月15日 14時) (レス) @page15 id: 4e412208c6 (このIDを非表示/違反報告)
漓流芭 - 悪女を 無粋実(ぶすみ)にしました WW草越えて土WW (7月11日 0時) (レス) @page50 id: 7a2db06ea4 (このIDを非表示/違反報告)
悠 - 私、悪女の名前「悠魔(ゆうま)にしました!でもなんかこの名前嫌だったので変えました〜 (2022年8月10日 10時) (レス) @page4 id: 4fd94a1d21 (このIDを非表示/違反報告)
リータ一 - 悪女の名前を饒舌留 生五味(しゃべる なまごみ)にしたWW (2022年5月13日 19時) (レス) id: 52c0e09012 (このIDを非表示/違反報告)
ラト - え?まって十三話のやつ、冨岡さん...かっこいいかよッ!!!((←そこじゃないだろ))私悪女の名前“琉涅”(るね)にしたけど途中から自分でもなんて読むのかわからんくなったww (2020年10月31日 20時) (レス) id: 8c4c38e0a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろりお | 作成日時:2020年2月1日 12時