第二十九話 ページ30
’
数日後の夕方
「じゃあ今日はこれで解散にしましょうか」
A探し、臨時報告会の終わりを胡蝶が告げた。
「うむ!次の柱合会議は二週間後だな!」
「真面目なAちゃんだから、来てくれると思うんだけど…」
自分たちの任務も忙しいのに、柱たちはAを探し続けていた。
誤解を解かないと、Aがいつまでも一人で悩んでしまう。
その思いだけが彼らをつき動かしていた。
Aにとっては受け入れ難い事実、しかしAの協力なくして日天の追放は難しい、と判断。
それぞれが帰る準備、任務の準備をし始めた中、ひとつの声が響いた。
「しのぶ様ぁ!!」
「…すみ、なほ。この部屋には近づいてはいけないと…」
部屋に入ってきたのは、半泣きのすみ、なほ。
胡蝶は少し厳しく注意するが、いつもとは違う様子に眉を下げた。
他の柱も何事か、と手を止めて三人を見る。
「すみません…でも、怪我をした方が…」
と、すみが言う。
「怪我の具合は?アオイはいないの?」
「怪我は…そこまで酷くないんですけど……しのぶ様じゃないと手当を受けないと仰っていて。柱の方で…私達じゃ…」
と、きよ。
「柱?」
「Aか!?」
宇髄と時透がすみときよを押しのけて出ていったせいで、二人はバランスを崩して尻もちを着いた。
「…Aが私を指名するわけないのに。あなた達はカナヲの所に」
溜息をつきながらも、胡蝶は怪我人の元へ向かうべく部屋を出た。
**
「Aじゃなかった。」
病室の前で、げんなりした二人に鉢会った。
少し考えたら分かるでしょうに。
それに、Aは自分が柱であることを周りに言いませんし。
だから、きっとこの部屋にいるのは…
「日天さん、大丈夫ですか?」
「あっ、しのぶちゃ〜ん!ねぇ、私怪我しちゃって、すごく痛いの!!」
病室のベッドの上、座るのは新しく柱になった日天さん。
Aに冷たい部分もあるので、あまり好めない方ですが……人を差別する訳にはいきません。
「アオイ、なほ、ここは大丈夫だから、カナヲの所に。…怪我を見せてください」
大した怪我ではない、ときよが言っていたけど、本当に小さな怪我だった。
肩に数センチの切り傷
一体どうしたらこんな所に傷が……
そう思っていれば、聞いてもいないのに日天さんは話し出した。
2765人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
廣岡唯 - みさにしましたよ (11月15日 14時) (レス) @page15 id: 4e412208c6 (このIDを非表示/違反報告)
漓流芭 - 悪女を 無粋実(ぶすみ)にしました WW草越えて土WW (7月11日 0時) (レス) @page50 id: 7a2db06ea4 (このIDを非表示/違反報告)
悠 - 私、悪女の名前「悠魔(ゆうま)にしました!でもなんかこの名前嫌だったので変えました〜 (2022年8月10日 10時) (レス) @page4 id: 4fd94a1d21 (このIDを非表示/違反報告)
リータ一 - 悪女の名前を饒舌留 生五味(しゃべる なまごみ)にしたWW (2022年5月13日 19時) (レス) id: 52c0e09012 (このIDを非表示/違反報告)
ラト - え?まって十三話のやつ、冨岡さん...かっこいいかよッ!!!((←そこじゃないだろ))私悪女の名前“琉涅”(るね)にしたけど途中から自分でもなんて読むのかわからんくなったww (2020年10月31日 20時) (レス) id: 8c4c38e0a5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ろりお | 作成日時:2020年2月1日 12時