第十六話 ページ17
’
それから数週間、任務を終わらしたり見回りをしたり、いつもと変わらない日常を過していた。
強いていえば、ここ最近の任務はずっと叶美ちゃんとの合同任務ばかり。
会話が日に日になくなってくから、少し気まずい…
でもそれ以外は、特に変わったことは無い。
そして今日、久しぶりに午前中の休みを貰えたので、しのぶちゃんと蜜璃ちゃんと甘味処に行ったり買い物をしたりしていた。
「やっぱり３人で遊ぶのは楽しいわね！」
「元々休みが少ない上に、３人かぶることなんてあまりないですからね」
『半刻後に私と蜜璃ちゃんは任務だし、しのぶちゃんも蝶屋敷で診療してから任務だしね』
柱はみんな、自分の仕事に誇りを持ってやっている。
もちろん私も
だから、弱音なんて吐いてられないけどね
『このあとどうする？』
任務までは時間はあるけど、もう一度買い物に行くには疲れた。
「私の屋敷でお茶でも飲みましょう。お二人の任務と同じ方向でしたよね？」
三人の意見が一致したので、私たちはのんびり歩いて蝶屋敷へと向かった。
「私はお茶をいれてきますので、お二人は先に部屋にどうぞ」
蝶屋敷にも、柱がよく集まるので私たちがよく使う部屋がある。
しのぶちゃんと別れて、蜜璃ちゃんと一緒に蝶屋敷内を進んでいると、
「そんな奴が柱なのか！？」
通りがかった病室から、そんな大声が聞こえた。
柱、という単語に私たちは足を止めてしまう。
「しーっ、お前声がでかい…！胡蝶様にでも聞かれたらどうするんだ！」
別に、聞き耳を立ててるわけじゃないから
ただ、聞こえちゃうだけだから…
そう自分に言い訳をする。
「なんでも、その柱は他の柱を騙しているらしい。任務を他の柱に押し付けて、自分は鬼を斬ることもせずに、遊び回ってるらしい。」
「そんな方がいるかしら…」
コソッと蜜璃ちゃんが私に耳打ちする。
私も思い浮かぶ人はいない
みんなのことをきちんと知らない人が勝手に噂を流してるんだろうなー
そんな呑気なことを考えていれば、次に聞こえてきた言葉に私は固まった。
「その柱の名は…魁咲A」
え。
もしかして私？
隣の蜜璃ちゃんが息を飲んだのがわかった。
そして、そのまま病室の扉へと手をかけようとしたのを私は止めた。
『ただの…噂だから』
気にしないで、そう笑って掴んだ蜜璃ちゃんの手を引いて部屋へと足を運んだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2765人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
廣岡唯 - みさにしましたよ (11月15日 14時) (
レス) @page15 id: 4e412208c6 (このIDを非表示/違反報告)
漓流芭 - 悪女を 無粋実(ぶすみ)にしました WW草越えて土WW (7月11日 0時) (レス) @page50 id: 7a2db06ea4 (このIDを非表示/違反報告)
悠 - 私、悪女の名前「悠魔(ゆうま)にしました！でもなんかこの名前嫌だったので変えました〜 (2022年8月10日 10時) (レス) @page4 id: 4fd94a1d21 (このIDを非表示/違反報告)
リータ一 - 悪女の名前を饒舌留 生五味（しゃべる なまごみ）にしたWW (2022年5月13日 19時) (レス) id: 52c0e09012 (このIDを非表示/違反報告)
ラト - え？まって十三話のやつ、冨岡さん...かっこいいかよッ！！！((←そこじゃないだろ))私悪女の名前“琉涅”(るね)にしたけど途中から自分でもなんて読むのかわからんくなったww (2020年10月31日 20時) (レス) id: 8c4c38e0a5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ろりお | 作成日時：2020年2月1日 12時
