▼４巻３１話「真実」 ページ15
カヤは一人うなされていた。
「んん……っやめて……ウソップ……さん……っ！！」
ウソップが海賊を引き連れて、カヤに復讐をしに襲ってくる夢を見ていたようだ。
「……この時間なのに……クラハドールはいないのかしら………ウソップさんは流石に悪いわよ。クラハドールは悪くないのに____」
ウソップの真意を知る由もないカヤは、クラハドールの部屋へと向かう。
「クラハドール？」
「……お、お嬢……様」
メリーが血だらけで倒れる姿だけがあった。メリーは辛うじて一命を取り留めていたのだ。
「お嬢様……クラハドールは……っ海賊です！」
「え_____」
そして、彼の口からクラハドールの正体を聞く。ウソップの言葉の真実に気がついたカヤとメリー。
「ウソップさんは……っ私は聞き入れなかった！！ウソップさんに酷いことを！！」
「それは私もですっ……」
ただ一人、事実を知り、必死に助けようとしてくれたウソップの言葉を聞き入れようとしなかったことを二人は悔やみ、涙した。
メリーはカヤに言った。
「クラハドールの目的がこの屋敷と財産ならば、
そんなもの全てあげてしまいなさい！今、クラハドールを止められるのは、あなただけなのです！」
カヤはその病弱な身体を引きずり、海岸へと向かう…。
_______________
海岸では、ルフィたちが海賊達を食い止めていた。
ジャンゴの催眠術でパワーアップしてしまったルフィが海賊船の巨大な船首をもぎ取り暴れまわろうとしたが、間一髪、ジャンゴの催眠術で眠り、彼は船首の下敷きになっていた。そこに、ニャーバン・兄弟が現れた。
巨大な船の上から華麗に飛び降り、難なく着地する。船の番人、シャムとブチの二人だ。
「シャム！ブチ！あの芝生頭を倒せ！！」
「了解！」
そうして、強いかと思ったゾロは、またも戦闘態勢にはいる。
しかし
「こ、こんな奴に勝てるわけがない……」
「は？」
勝てるわけがない、と半べそをかきながら襲い掛かって来るシャム。
ゾロは油断して軽く受け流そうとした瞬間、シャムが鋭い鉤爪で襲い掛かった。
「っくそ！」
間一髪受け止めるゾロだが、油断したスキに、３本の刀のうち２本をシャムに奪われてしまったのだ。
「俺の刀！！」
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作者名：白兎P | 作成日時：2018年3月31日 10時
