Daily Life~赤~

中間家にて ページ8

「アホ」



「え？す、すみません」



「Aアホやん！」



「アホ、しげもや」



「ひどい！」



中間くんの「アホ」に、
私も大毅も撃沈した。



大毅はともかく、会って10分の
私まで言われるとは。



大毅と同じクラスで、
私の隣のクラスである中間くんの
噂は小耳に挟んでいたけど、
ここまで毒舌だとは予想外だ。




今アホと言われたのは、
私のさっきの出来事を話したから。



……普通慰めてくれるもんだと
思うけど。




「日がくれるん遅いからって
気ぃ抜いとったらあかんで！」



「せやな、そんなんしとったら
すーぐ淳太みたいなムッツリに
捕まってまうな」



「誰がムッツリや」



ぺし、と大毅の頭を叩くと、
「次からはお姉さんと行きや？」
と私に顔を向けた。



「ったくもう、しげも
泊まる事くらい言わなあかんで？
桜井さん知らんかってんやろ？」



「俺は別にかまへんけど……
なぁ？」って中間くんが私に聞いて、
頷いた。




そう。大毅が言う「淳太の家に行く」
とは、泊まりのことだった。




服は持ってきてないわ、
帰ろうとしたら暗いから危ないと
止められるわ、
私はどうしたらいいの状態。





「ええやんかー
男二人よりマシやろー？」



「しげが泊めて、って言うたんやん」





まあええけど……と中間くんが
呟くと、「桜井さん、今日用事ある？」
と聞いた。




「んーん、ない」



「じゃあ、泊まっていき？」



「いいの？」



「男だけじゃあれやしな笑」



「よっしゃ、淳太さいこー！」

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