Daily Life~赤~

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「今日、祭りあるやんかー」



ソーダアイスを食べ終わった時、
大毅がふと言った。



「ああ、あったね」



気にかけていたわけではないけど、
高校でクラスのひとが話していた
気がする。



「おん、やからさ、行かへん？」




突然のお誘いに驚いて大毅の方を
見ると、ふい、とそらされてしまった。




右手を首のところにおいて、
そわそわし始める。



照れたときとか、困ったときにする
彼の癖。




「いいよ」



「え、ええの？」



「うん、行きたい」



「よかったー笑」




いきなりこっち見るから、緊張したわ、
って笑窪をへっこませる。



久しぶりのお祭りに、私の心は
すでにわくわくしはじめていた。





「祭りとかひさびさやわ」



「私もー花火ベランダで見てたもん」



「わかるわかる！それ俺も笑」



「だよねー」



「楽よな、高いし」



「すいかあれば最高」



「……もう、ほんっっまわかる笑」




毎年ベランダ派だった私。



人ごみとか面倒だし苦手だけど、
大毅となら楽しいことばかり
想像できてしまう。




「楽しみやな！」



窓から見える真っ青な空に彼の
笑顔が映える。




眩しすぎるくらいのキラキラ笑顔と、
私と同じで楽しみに思ってくれている
ことの嬉しさとで、胸がいっぱいになった。




「うん、楽しみ！」



「ほんまはな、これのために呼んだ」



「え、」




思わぬ言葉にドクン、と鼓動が
早まる。



顔にも熱が集まってきた。



「顔、赤いで？笑」



「……暑い、から」



「クーラー暑いん？」



「あ……」




二人で同時に吹き出す。


こんな他愛ない会話をしながら、
5時まで二人で過ごした。

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