番外編＊事故とはいっても�� ページ38
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ばっと後ろを振り返って、探したのは鋭児郎。
そして、目に入ったのは、何を言うわけでもなく呆然とした顔で此方を見る彼の顔だった。
その顔に事の重大さを漸く理解して。じわりと涙が瞳に溜まるのを感じて。
何も言うことができなくて、彼をじっと見つめていると、鋭児郎は踵を返して教室から出て行ってしまう。
『...まっ』
「まって、」と言おうとしたのに、それを言わせてくれないくらい、彼の動きが早くて。
届かない手を伸ばす。
どうしよう。嫌われた、
優しい鋭児郎に無視されるなんて初めてで。
その事実に目を逸らしてしまいたくなるくらい胸が痛む。
ぽろっと涙が零れて。
心配そうな視線が私に集中する。
そんな中、かっちゃんだけは一つ舌打ちを落とした。
『...オイ馬鹿女。こっち向けや』
『...え』
しゃがみこんで、私に視線を合わせた彼は制服のシャツを私の口にそっと添わせる。
そして、そのままゴシゴシと動かした。
『いだい...』
『我慢しろ』
「リップついちゃう」というと「死ね」とだけ言われて。
でも彼が何をしているのかは分かったから、静かにそのままでいた。
数秒、その動きを繰り返した彼は、口から腕を離し、そのまま私の体を引っ張って、立ち上がらせる。
『...いいか、さっきのは事故だ。あんなもんはキスじゃねぇ分かったか』
『う゛ん...』
言い聞かせるような彼の言葉に一生懸命頷いた。
かっちゃんはいたたまれないように視線を外し、髪を掻いた。
『...分かったら、さっさと追いかけろや、』
それが鋭児郎のことだと分かり、私は又も彼の言葉に首を振る。
『ありがどお゛ぉぉ...』
流れてくる涙を制服のシャツで拭いながら、教室を出た。
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『...かっちゃんやっさしー』
『死ね』
『つーか、どーすんの。彼奴のリップめっちゃついてんじゃん』
『ンなもん洗ったら落ちんだろ』
自分のシャツについたピンク色のリップの跡を見ながら、一つ舌打ちを落とした。
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出水紫苑 - 爆豪ぉぉぉぉおぉおぉぉお！！！ (2023年2月22日 16時) (
レス) @page23 id: 461bd7d92a (このIDを非表示/違反報告)
ももたろう(プロフ) - 本当に好きです.........最高すぎます(´TωT｀)心がぎゅうるんってなって（語彙力）涙なしでは見られませんでしたぁぁぁ(´；ω；｀) (2022年5月20日 22時) (レス) @page28 id: 8a120375b5 (このIDを非表示/違反報告)
隣の緑 - お、推しが、爆豪派閥が尊い！aya様、貴女は、神様ですか？ (2021年8月3日 13時) (レス) id: 01d7461e9f (このIDを非表示/違反報告)
しょう - 感動して涙出ました。 (2021年7月18日 23時) (レス) id: 427116d3c5 (このIDを非表示/違反報告)
ニナ(プロフ) - さ、最推しと付き合ってくれてありがとうございます、、。まじでこの小説好きです。出てくる人みんな好きすぎて尊いですありがとうございました。 (2021年3月9日 0時) (レス) id: fec159ffdc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aya | 作成日時：2020年4月23日 19時
