きっかけ�� ページ26
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夕日があっという間に沈んで、辺りは真っ暗だった。
『何か、寒くなったな』
『だねー』
隣にいるのは鋭児郎ただ一人。
他の3人はラーメンを食べにいくだとかなんだとかで、さっさと帰ってしまった。
...気を遣ってくれているのだろう、きっと
はぁと息を吐き出すと新鮮な空気が代わりに入ってきて心地が良い。
隣にいる彼と歩幅を合わせて、いつもよりゆっくり歩いた。
『あんさ、』
徐に口を開いた彼を見上げると、
何処か気まずそうに、頬を指で掻いてうーん、と唸っている。
『どうしたの？』
『...ちょっと聞いてもいいか？』
彼の言葉に少しだけ驚いて、少々時間を要して、頷いた。
『...大した話じゃねーんだけど』
『うん？』
『何で、俺なのかなって...』
え、と声をあげながら又も彼を見つめると恥ずかしそうに目線を逸らした。
何で、鋭児郎なのか。
そんな質問をされるとは思っていなかったから驚いて、
数秒、うーんと考えて彼の方を向いた。
『...花火大会で鋭児郎が気持ち伝えてくれた時にね』
あれは8月の何日だったか。
鋭児郎の声が聞こえて、安心して、ほっとして、
彼に抱きしめられながら気持ちを伝えられて、他の3人の時と同じように驚いて
『あの時にね、あ、好きだって思ったの』
驚きとともに振ってきたのは、紛れもない恋心で。
他の3人に告白された時、いくら考えても分からなかったその感情が鋭児郎ただ1人に覆されて、また驚いて
『でも最初はね、勘違いかもって思ったの、...ほらあんなことあったし』
吊り橋効果とでもいうのだろうか、
好き、という感情を捉え間違えているのではないかと思ったりもした。
『何回も、鋭児郎のこと考えて、他の3人のことも考えて...色々考えてたんだけどね、やっぱ好きだなって思った』
ゆっくり彼の顔を見つめると、街頭に照らされて、やけに真剣な表情をしていた。
『...目で追っちゃうの。鋭児郎のこと』
どうしても、何処にいても、目で追ってしまう。
文化祭の練習中も、あれでいずくんに気持ちがばれたんだっけ。
本当に、わかりやすい女だ。
『...これが恋じゃないならさ。』
『もう一生恋なんて分かんないなって思った、』
何だか、語りすぎて恥ずかしい。
照れくさくなって、それを悟られないように笑った。
鋭児郎の頬がほんのり赤い。
唐突に彼に手をきゅっと握られて、身体が跳ねた。
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出水紫苑 - 爆豪ぉぉぉぉおぉおぉぉお！！！ (2023年2月22日 16時) (
レス) @page23 id: 461bd7d92a (このIDを非表示/違反報告)
ももたろう(プロフ) - 本当に好きです.........最高すぎます(´TωT｀)心がぎゅうるんってなって（語彙力）涙なしでは見られませんでしたぁぁぁ(´；ω；｀) (2022年5月20日 22時) (レス) @page28 id: 8a120375b5 (このIDを非表示/違反報告)
隣の緑 - お、推しが、爆豪派閥が尊い！aya様、貴女は、神様ですか？ (2021年8月3日 13時) (レス) id: 01d7461e9f (このIDを非表示/違反報告)
しょう - 感動して涙出ました。 (2021年7月18日 23時) (レス) id: 427116d3c5 (このIDを非表示/違反報告)
ニナ(プロフ) - さ、最推しと付き合ってくれてありがとうございます、、。まじでこの小説好きです。出てくる人みんな好きすぎて尊いですありがとうございました。 (2021年3月9日 0時) (レス) id: fec159ffdc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aya | 作成日時：2020年4月23日 19時
