偶然と奇跡 ページ18
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先程と同じミスは、もう繰り返さない。
電気と別れ、携帯をすぐさま取り出した。
電話帳を開いて、ある人の名前を探して、指を画面にタップした。
何回か、コール音が響いて、ガチャリと音がして。
繋がったかと思ったら無機質な声が響いて。
二回目、諦めずに電話を掛けるが、それは繋がることは無かった。
『何してんの、馬鹿...』
またしても、的外れな八つ当たりを呟いた。
溜息を落とすと携帯をポケットに滑りこませ、徐に走り出す。
見通しも、何もついていないのに、何故だか走らずにはいられなかった。
走りながら、きょろきょろと辺りを見渡すが、見覚えのある人影は見えない。
『...いない、』
大体、こんな人混みの中で見つけられること自体奇跡なのだ。
さっき、電気を見つけることができたのは物凄い偶然で、...実際は見つけてくれたってのが正しいのかもしれないけど。
と、考えてそこで足を止めた。
はぁと、両手を膝に置きながら呼吸を整える。
全く、体力がない。
顔を一旦あげた。
一回冷静になろうじゃないか、もしかしたら、案外近くにいるかもしれないし
冷静にいけ、自分
と後ろを勢いよく振り返り、足を一歩踏み出そうとした、
その瞬間だった。
『...あれ、A？一人か？』
真正面から聞こえた、その声に胸がドキンと跳ねた。
『...鋭児郎』
偶然か、奇跡か。
...両方か。
何故だか言葉が詰まって、心がきゅうっと鳴って。
私は何も口にすることが出来ない。
言いたいことは沢山あるのに
『...どうした？大丈夫か？』
そんな心配そうな声にふっと肩の力が抜けて、目の前の彼を見つめた。
『うん、大丈夫』とだけ言って、少しだけ笑った。
『そういえば、上鳴見てねえ？彼奴、アイス買いに行ったまま帰ってこねーんだよ』
そんな呟きにびくっと肩が跳ねた。
ぎゅっと片手を握りしめる。
何も言わない私に、鋭児郎は又も心配そうに顔を覗き込んで。
その赤い瞳が私を捉えて。
覚悟を決める。
『...鋭児郎、ごめん』
いきなり謝罪の言葉を述べた私に鋭児郎が不思議そうな顔をした。
ぽかんと口を開けた彼の手をそっととって。
『ちょっと、...ちょっとだけ待ってて』
自分自身、何を言っているか分からない。
だけど、この言葉しか今は出てこなかった。
繋いだ手をそっと離すと未だに惚けた顔をした彼を置いて、再び走り出した。
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出水紫苑 - 爆豪ぉぉぉぉおぉおぉぉお！！！ (2023年2月22日 16時) (
レス) @page23 id: 461bd7d92a (このIDを非表示/違反報告)
ももたろう(プロフ) - 本当に好きです.........最高すぎます(´TωT｀)心がぎゅうるんってなって（語彙力）涙なしでは見られませんでしたぁぁぁ(´；ω；｀) (2022年5月20日 22時) (レス) @page28 id: 8a120375b5 (このIDを非表示/違反報告)
隣の緑 - お、推しが、爆豪派閥が尊い！aya様、貴女は、神様ですか？ (2021年8月3日 13時) (レス) id: 01d7461e9f (このIDを非表示/違反報告)
しょう - 感動して涙出ました。 (2021年7月18日 23時) (レス) id: 427116d3c5 (このIDを非表示/違反報告)
ニナ(プロフ) - さ、最推しと付き合ってくれてありがとうございます、、。まじでこの小説好きです。出てくる人みんな好きすぎて尊いですありがとうございました。 (2021年3月9日 0時) (レス) id: fec159ffdc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aya | 作成日時：2020年4月23日 19時
