1ラバー ページ2
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am7:30。
見慣れた職員室のドアを開けると、独特の雰囲気とそして、朝のコーヒーの匂い。
『あれ、ミッドナイトせんせ。早いですね』
｢おはようございます｣と声をかけながら隣のデスクであるミッドナイト先生に声をかけた。
コーヒーを飲む手を止めて、｢おはよ｣と返してくれた先生は随分ご機嫌そうだ。
『今日は何故かすっと起きれたのよね〜』
『あー、そういう日ありますよねえ』
机をデスクに起きつつ、かけて合った白衣を着る。
まだまだ朝礼まで時間はありそう。
私もコーヒーでも飲むか、とお気に入りのマグカップを手に取った。
『……あ、そう言えば』
『ん〜？』
パソコンに向き合いつつ、マウスを動かしているミッドナイト先生は声だけで私の言葉に反応した。
『……私昨日、来ました』
その言葉に、ピクリと動きが止まる。
｢……そう、｣なんて何処か神妙な面持ちで眼鏡をかけ直した先生は、足をすっ、と組み直し口を開いた。
『……私は今年、もう既に10はきた』
『……地獄っすね』
『地獄よ、生き地獄』
話題の種になっているのは、勿論。昨日郵便受けに入っていた例のアレである。
互いに独身である私たちからしたらもう赤札みたいなもの。
｢結婚式！？素敵〜！！｣なんて言っていた20代前半はとうの昔に通り過ぎ、いつの間にか周りでは独身である方が珍しいという状況に立たされていた。
母が私を産んだ年齢を越した瞬間、一抹の不安を抱いたことは、今でも忘れられない。
大人になったら必ず結婚出来ると夢を抱いていたあの頃の純粋無垢な自分には頭を地面に擦り付けて土下座したいくらいだ。
2つの溜息が重なり合った頃、ガラリと扉が開き見慣れた男が入ってくる。
口にはウィダーインゼリーが加えられており、気だるげに席に着いた。
『……先生は、相澤くんとはまだ？』
『……いやー、……』
｢したいのは山々なんですけどね｣、なんて言葉を濁すと察してくれたのか肩をぽんと叩かれた。
『相手がいるだけいいわよ』
『いや、相手にもよるでしょうよ』
『……そうね』
そんな30代独身女たちの戯言なんて、意に止めることも無く相も変わらず奴はデスクでゼリーを口に含んでいた。
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トマトまと(プロフ) - 続き→ちゃんと、プロポーズは彼からでしたね。主ちゃんの願いが叶って良かったです。最後に、ayaさんの文章の書き方、読みやすく、面白く、最高でした！素敵な作品を読ませていただき、ありがとうございました！！ (2022年11月20日 10時) (
レス) id: 1d9d2ab89b (このIDを非表示/違反報告)
トマトまと(プロフ) - 完結おめでとうございます！プロローグとエピローグの違いにほんわかしました。主ちゃんの行動、相澤先生の考え、ミッドナイト先生の話、上鳴くんの恋心、沢山の人物によってこの物語が完成していて、読んでいてとても楽しかったです！ (2022年11月20日 10時) (レス) @page47 id: 1d9d2ab89b (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - ぱりぱり。さん» 感情の変化や、言葉選びには殊更気を使って書いていたのでそこを汲み取っていただけて本当に嬉しいです泣書いてよかったと思いました、、、最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました！！！ (2021年6月13日 22時) (レス) id: 13840754e4 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 27さん» 大好物！！良かったです！！笑こちらこそ最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました！！また何処かで見かけたらよろしくお願いします！ (2021年6月13日 22時) (レス) id: 13840754e4 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 柊さん» 最後まで丁寧に読んでくださって、本当にありがとうございます泣ほっこり、していただけて良かったです、安心しました！！本当に最後までお付き合いいただきありがとうございました！！ (2021年6月13日 22時) (レス) id: 13840754e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aya | 作成日時：2021年1月10日 23時
