奥底 ページ19
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彼女を避け続け、視界に入れなくなって一週間たった。
視界に入れないといっても、やはり今までの習慣というか、慣れというか。
そんなものは染みついているみたいで、無意識に目で追っていることが度々あったが。
その度に無理矢理そっぽを向き、彼女を視界から遠ざけた。
この間に彼女に話しかけられることも何回かあったがその度に余りにも無理な言い分で、彼女を避け続けた。
きっと不審に思われているだろう。
だが、まだ勇気は出なかった。もう少しだけ、夢を見続けていたかった。
『うぃーす、』
『おー、はよ』
朝登校すると、教室の中にはちらほらとしか人はいなかった。
もう既に席に着いている切島と挨拶を交わし、自分も席に着く。
『上鳴〜、昨日お笑い番組あったのに何で共有スペース来なかったの？』
『え、あれ昨日か、』
「そーだよー」とけらけら笑う芦戸にあちゃーと頭を抱える。
お笑い番組がある日は大体お笑い好きのメンバーで共有スペースに集まって鑑賞するのが決まりごとになっている。
だが、最近は土坂との接触をできるだけ避けるため、共有スペースにも余り行かなくなっていたし、そこまで気が回らなかったことも在り。
『うわー、行けばよかった』
『あは、馬鹿じゃん』
『んだと』
二人で何でもない話をしながらけらけら笑う。
「何話してんの」とたった今登校してきた耳郎も加わり、他愛のない話を繰り広げた。
…此奴ら相手だったら、何も考えずに話せるのに。
ふとした瞬間に湧いてくる素朴な疑問。
いつの間にかそんなことを考えている自分に気が付いて、頭をぶんぶんと振った。
やはり、心の奥底では諦めきれていないのだ。
そんな未練がましいことを考えていると「あ、Aおはよー」と、唐突に聞こえてきた彼女の名前。
体をびくつかせながらも隣を見ると、芦戸と耳郎が笑いながら手を振っていた。
そして彼女をちらりと横目で確認する。
『あ、おはよ…』
最初こそ笑顔だったが、上鳴の存在を確認すると一瞬だけ強張った表情。
上鳴自身もそれを見て、ばっと彼女を視界から外した。
自分の勝手で彼女に冷たい態度を取ったというのに、いざあんなふうにみられるとなるとやはり胸の奥底が冷えていく感触がする。
無理矢理笑顔を作り、目の前の二人と会話を続けた。
すると、
『あ、の。…上鳴ちょっといい？』
という彼女の声が聞こえて、3人同時に顔をあげた。
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無気力に自信が有る人 - 続きがあるようで無い終わり方……？君○代みたいに。更新してもらいたいですね。面白くて大好きな作品なんで！恐らく更新してない期間が１ヶ月以上続いたんですよね。それで、、、。せめて更新停止だったら希望があるんですが。 (2022年2月8日 0時) (
レス) @page23 id: 19b8beddf0 (このIDを非表示/違反報告)
ふぬ - これで終わりはないわwww (2022年1月16日 2時) (レス) @page23 id: 2680fe3345 (このIDを非表示/違反報告)
上鳴とりあ@個性:帯電と宝石(プロフ) - 続き気になります…とても面白いです！ (2021年7月8日 0時) (レス) id: 49f19b8511 (このIDを非表示/違反報告)
兎斗(プロフ) - え、お、終わり…？ですか…？続きが気になりすぎます…どうか更新してください…！！ (2021年7月4日 20時) (レス) id: d97bb948a4 (このIDを非表示/違反報告)
ミツキmitsuki(プロフ) - これで終わったら悲しい‥‥ (2021年7月4日 17時) (レス) id: 75866be232 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aya | 作成日時：2020年6月28日 20時
