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「何の話してたの?」

「アンタには関係ないでしょ」

「酷いな〜。僕も仲間に入れてよ」




いきなり入ってきたハイテンションの担任が鬱陶しいのか、釘崎は辛辣な言葉を返す。ウザ絡みには慣れていたが、今日は更にウザイな、とそう思った。清宮はそれを見てあらあらと口に手を当てて笑った。




「ん?」




釘崎にえいえいとウザ絡みを仕掛けていた五条はそんな彼女の手を見て、あることに気付く。




が、と彼女の手首を掴んだ。ひゃ、と驚いたような声を出す清宮と、「お前それセクハラだぞ、」と顔を顰める釘崎。そんな2人の反応を意にも止めず、五条はじっと一点を見る。




「――これ、塗ってんの?」




これ、とは彼女の爪にのった綺麗なベビーブルーのことであった。今まで綺麗な手だなと思ったことはあったが、色がついているのは初めて見た。五条はまじまじとそれを見つめる。




清宮は、ああ。と納得いったように笑った。
釘崎と顔を見合わせると、彼女も嬉しそうに、誇らしそうに胸を張る。




「私が塗ったのよ」

「え、野薔薇が?」

「そう、私不器用じゃない?だから、釘崎さんがやろうかって言ってくれたの」




女の子はこんなこともするのか、と五条は感心した。
正直、爪に色を乗せて何が楽しいのかは分からなかったが、そんなことを言ってしまった暁には女性陣から非難の嵐だろう。そのくらいの空気は読める男だった。




五条はうんうん!と清宮を見て頷く。



「いいね!!なんたって僕の色だし、僕のものみたいで」

「は?何言ってんの?先生はブルベ夏だからこーゆー色の方が似合うんだよ。水色がお前の色とか傲慢すぎんだろ」

「なに?ぶる、ぶるべ…?」

「あら、釘崎さん私のパーソナルカラーよく分かったわねえ」

「見たら分かるわ、大体。」

「ねえ、何そのぶる、何とかってやつ」




五条は首を捻った。パーソナルカラーのことは知らなかった。特に興味もなかった。
何やら自分の知らないことがあるようだと女性陣二人にブルベについて聞くが、教えては貰えない。



「女の子には色々あるのよ」

「そ。知りたいなら自分で調べなさい」



そう言われてしまい、撃沈した五条は談笑しながら去っていく二人を1人悲しく見送った。

***


後日、高専の職員室では「僕は多分ブルベだね!!」と自信満々にパーソナルカラーについて語る五条がいた。それを見た夏油は、ぶるべ?と頭を捻ったのだった。

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chiaki0708(プロフ) - 恵くんの恋を応援し隊 そして高専時代の五条さんの口の悪さ最高笑笑いってる姿が想像付きます笑笑 (2022年1月18日 18時) (レス) @page50 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
mari(プロフ) - 尊い、カウンセラー室の壁になりたいです。 (2021年12月28日 2時) (レス) @page49 id: e3d45e5295 (このIDを非表示/違反報告)
陽夏 - ほっこりしていて、素敵なお話ですネ!!読んでてほっこりしました! (2021年11月21日 17時) (レス) @page47 id: 5a0f0dfb22 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 楓さん» 楓さん、コメントありがとうございます!!続編でもよろしくお願いいたします! (2021年7月19日 21時) (レス) id: b35ce74133 (このIDを非表示/違反報告)
- 続編だとっ!これからも応援してます!頑張ってください(´∀`) (2021年7月17日 10時) (レス) id: 92699b37e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:aya | 作成日時:2021年7月3日 21時

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