【呪術廻戦】高専にはカウンセラーが常駐してるらしい。

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わんわん泣き出した五条を本格的に宥め始めた清宮を横目に、虎杖は苦笑した。ゲラゲラ笑う家入に、此処ぞとばかりにライバルを蹴落としにかかる夏油。
…だが、その様ななんでも言い合える関係性は、1年組から見て、羨ましいとさえ思った。



｢でも、いいね。ずっと大人になっても仲良くできるって｣



虎杖の声に、大人達が振り返る。五条も清宮の慰めで漸く立ち直ることが出来たのか立ち上がってうんうんと頷いた。
まあ、と軽く笑う家入が口を開く。



｢腐れ縁ってやつだな、まさか10年後も高専で此奴等とつるんでるとは思わなかったよ｣

｢ほんとねえ。まさか悟くんと傑くんが先生になるなんて。てっきりフリーの呪術師になるのかと思ってたわあ｣



清宮と家入は顔を見合わせて笑う。



｢はは。確かにね。私はともかく、悟が教師なんて今でも信じられないよ｣

｢傑、お前自分が教師向いてると思ってんの？見た目詐欺師だよ、鏡みたことある？｣

｢常時目隠し不審者には言われたくないな｣


五条と夏油はお互い青筋を立てながらメンチを切りまくっている。高専時代はこの2人の喧嘩で何度も校舎が半壊した。担任だった夜蛾の体重はストレスで10キロ落ちた。

まあまあ、と清宮が2人を窘めると、臨戦態勢を辞める。きっとこの2人の喧嘩は彼女以外に止められる人は居ないだろう。



｢でも嬉しいわあ。大好きな皆とまたこうやって働けて｣

｢はは。私もAのこと好きだよ。結婚する？｣

｢やだ硝子ちゃんったら｣



ほんのり頬を染めながら家入を軽く叩く清宮に、屑2人はいや、僕としよう私としようと思った。口には出せなかったが。



｢清宮せんせーは結婚してねーの？｣

｢そうねえ。カウンセラーにならなかったら、お見合いして結婚してたかもしれなかったけれど、今の所は予定は無いわあ｣

｢A、五条の名前なら何時でもあげるよ、大丈夫、禪院なら僕が蹴散らすから｣

｢やめろ悟。Aにそんな重荷背負わせるんじゃない。…所で、夏油っていう苗字も今のところ余ってるんだけど。どうかな？なんなら私が清宮に婿入りしてもいい｣

｢2人とも面白い冗談言うのねえ｣



本気だってばと心の中で思った。そんな必死な形相の屑二人を見て周りはドン引いている。2人の発言を冗談としか受け取らない清宮が居なければこの場は直ぐに混沌と化して居ただろう。


もう何回したか分からない自身の告白(伝わってない)が又しても撃沈し、2人は大きく肩を落としたのだった。

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