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『...だから別れた。はい、これがあんときの全貌です』
「満足した？」と瀬呂が意地悪く笑う。
うーん、と頭を捻る。
...いや、全くわからん。
『...好きなら一緒に居ればよかったのに』
『んな簡単な問題じゃねーのよ。...結局俺と別れてから、彼奴、就活上手くいったみたいだし』
俺は好きな人とは一緒にいたい派だから。
そういう考え方もあるのかと、一つ賢くなったような気分。
『だから、あんときは離れて良かったんだ。...今こうしていられるわけだし』
『くっそ惚気てんじゃねーよ』
『んなつもりねーよ』
惚気ているつもりはないと告げた瀬呂の顔は綻んでいて。
...やっぱ惚気じゃねーか。顔で表現しやがってくっそ。と悪態を付きたくなる。
……しないけど
はぁと一つため息をついた。
『まぁ、お前のこと知れてよかったわ』
此奴謎に秘密主義者なところあるから。
抱えてること絶対に教えてくれねーし。
瀬呂が、一瞬目を見開いて、次に静かに笑った。
『...うん、悪い。』
その謝罪が、一体何なのか。
俺はイマイチ分からない。
ここまで秘密主義を貫いてきたことに対する謝罪なのか
それとも、俺のあの子への密かな恋心に気が付いていて、それに対する謝罪なのか。
どちらにせよ、別に謝ることではない。
『...何謝ってんだよ、らしくねー』
『っせーよ』
けらけら笑って、店員に酒を何杯か注文する。
「そんなに飲めんのかよ」と瀬呂の窘められたが、...正直飲まねーとやってらんないの。こっちは
...彼女なんていねーしよ
『ほら、今日は飲むぞ』
『程ほどにしろよ、身体に悪い』
『出た、健康オタク!』
『誰がだ!』
結局俺は、友達を捨ててまであの子を好きになれなかったってことだ。
その程度の気持ちだったってこと。
こつんと再び、グラスをぶつけた。
高校生のあの頃には考えられなかった、こんな形で二人で飲むことになろうとは。
...俺たちも大人になったんだなぁ、
『...結婚式呼べよな』
『馬鹿、気がはえー』
呆れたように苦笑する瀬呂を横目で見て、自嘲気味に笑う。
言葉にできない思いを、今夜はアルコールに混ぜて、全て飲み干してしまおう。
そしたら、きっと忘れられる。
もし、そん時が来たら...きっとそん時には、もっと笑顔で祝福できるようになっとくからさ。
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ぽん - 好きすぎる。本当に好きです書いてくださってありがとうございます解釈一致すぎてもう一生瀬呂夢これしか読めない（；＿；）♡ (2023年1月21日 23時) (
レス) @page47 id: bfc2e6fd8d (このIDを非表示/違反報告)
マシュマロ - ぁぁぁぁぁぁぁぁ……見るの凄い遅れてますね……泣きました…なんか…良かったです……くっ付けて……瀬呂推しなんで心がヤバいですw (2022年2月13日 22時) (レス) @page47 id: bcf7c7e9de (このIDを非表示/違反報告)
りるまろ - 瀬呂に落ちた (2021年8月8日 11時) (レス) id: ee38c723d2 (このIDを非表示/違反報告)
菜一郎(プロフ) - 3回くらい泣きました…幸せをありがとうございます。瀬呂くん大好きです(TT) (2020年7月20日 13時) (レス) id: 2c549b1da3 (このIDを非表示/違反報告)
NAGI(プロフ) - ayaさん» やった(´∀｀*)ありがとうございます！ぜひ！ (2020年5月13日 8時) (レス) id: 8404e24904 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aya | 作成日時：2020年4月30日 18時
