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『お疲れさまでした』
一言そう告げ、会社のドアを潜った。
立ち止まり、鞄の中から携帯を取り出して通知を確認する。
【『ごめん、ちょっと遅れる!』】
電気くんからのそんなメッセが30分前に送られていたことに気が付いて、ふうと息を吐き、壁にもたれかかった。
ガサゴソと、ちゃんと彼の家の鍵を持ってきているかを確認してそれが分かると再び携帯をいじる。
...やっぱヒーローって忙しいんだろうな。
こんな定時で上がれることも少ないんだろう。
サービス残業という奴か。大変だ。
彼の遅れる理由を何となく推測しながら、ヒーローの過酷さに合掌。
彼らが頑張ってくれているから私達が平和に生活できてるのだ、有難い。
携帯を鞄にしまう。
ぼーっと空を見上げて雲がゆらゆら移動するのを見つめた。
『ッごめん遅れた!』
唐突に聞こえたその声に肩を震わせる。
振り向くと予想通り、息絶え絶えの電気くんが申し訳なさそうな顔をしてそこにいた。
『いいよ、仕事お疲れ様』
『やー、まじで、...つっかれたあ』
心底うんざりした顔で溜息をつく。
そんな姿に少しだけ笑ってしまう。
...あ、そうそう本題。
鞄の中からキーホルダーのついた鍵を取り出して電気くんに渡す。
『これ、もう落とさないようにね』
『ほんとありがと、マジで助かる』
『昨日は大丈夫だった?』
『うん、めっちゃ人相悪い鬼みたいな友達んち泊まった』
めっちゃ人相悪い鬼みたいな友達、そんなパワーワードに思わず吹き出す。
何だそれ、そんな呼び方される人ってどんなの...
くすくす笑う私に電気くんもふっと笑って。
何となく向き合って見つめあう。
不思議な空気が二人の間に流れて、何だか言葉を発することができなくて。
いたたまれないような表情で電気くんが、照れたように口を開く。
...否、開こうとした。
『...何でお前らが一緒にいんの?』
そんな電気くんの言葉に被せて、いきなり振ってきた言葉。
聞き覚えのある声に肩を震わせて、ゆっくりと横を見た。
何でいんの
『...範太』
電気くんが目を見開いたのがちらっと見えて。
私は口を噤む。
範太の涼し気な目元が、歪む。
きゅっとへの字に曲げられた口元に、あの夜を思い出して。
何かを言おうとしたけど、何を言えばいいのか分からなくて、だって何も可笑しくないんだもの。
私と電気くんが一緒にいたって、別に範太に関係ないんだもの
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ぽん - 好きすぎる。本当に好きです書いてくださってありがとうございます解釈一致すぎてもう一生瀬呂夢これしか読めない（；＿；）♡ (2023年1月21日 23時) (
レス) @page47 id: bfc2e6fd8d (このIDを非表示/違反報告)
マシュマロ - ぁぁぁぁぁぁぁぁ……見るの凄い遅れてますね……泣きました…なんか…良かったです……くっ付けて……瀬呂推しなんで心がヤバいですw (2022年2月13日 22時) (レス) @page47 id: bcf7c7e9de (このIDを非表示/違反報告)
りるまろ - 瀬呂に落ちた (2021年8月8日 11時) (レス) id: ee38c723d2 (このIDを非表示/違反報告)
菜一郎(プロフ) - 3回くらい泣きました…幸せをありがとうございます。瀬呂くん大好きです(TT) (2020年7月20日 13時) (レス) id: 2c549b1da3 (このIDを非表示/違反報告)
NAGI(プロフ) - ayaさん» やった(´∀｀*)ありがとうございます！ぜひ！ (2020年5月13日 8時) (レス) id: 8404e24904 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aya | 作成日時：2020年4月30日 18時
