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プルルルル、という電子音が何回か鳴り響く。
それを何処となく落ち着かない胸の鼓動と共に静かに聞いた。
『はい、Aちゃん?』
がちゃっという音がして、彼につながった。その声は何処となく元気がなくて、少しだけ言葉に詰まってしまう。
『あ、電気くん、あのね...』
たどたどしく言葉を紡ぎ、チャリンという涼しい音が鳴るそれを手に持って、見つめた。
『...もしかしたら、鍵、落としてないかなって』
先程、家の中に入る前。夜道できらっと光ったものは何かしらの鍵。
じーっとそれを見つめていると何だか既視感を感じて。
必死に何だったかなと考えた末、思い出したのは電気くんのことだった。
『え、待って。落とした、』
「何で分かったの」と驚いたような口調で答えた彼にくすっと笑う。
『家の前に落ちてた、多分電気くんのだと思う』
見覚えのあるそれは、先程の会計時彼が見せたそれだった。
可愛らしいキーホルダーが付いているのが何だか電気くんらしくて印象に残っている。
彼からの返答を待っていると、受話器の向こうから安堵の溜息が聞こえた。
『...ほんっと、ありがとう。まじで助かる』
その声の様子からして、相当困っていたのだろう
きゅっとキーホルダーを握りしめて、役に立つことができてよかったと胸をなでおろした。
『...今から届けようか?』
『いや、いいよ、危ないし。今日は友達んち泊まるから』
とうの昔に日付は超えている。
これで外に出たら彼に家まで送ってもらった意味がないし、きっと困らせてしまう。
「友達の家に泊まる」という言葉に少し安心した。
『申し訳ないんだけど、明日会社まで取りにいっていい?』
「流石に二日連続はきついから」と困ったように彼が言うから。表情は見えないはずなのに、彼の眉を下げた顔が容易に想像されて、くすっと笑う。
『...うん、じゃあ明日待ってる』
彼の鍵を一瞥して電話を切った。
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『...良かった、』
電話を切ってほっと胸をなでおろす。
鍵のありかが分かった。...まさかAちゃんのとこに落としていたとは。
『...おいアホ面、鍵あったんかよ』
『お、爆豪。悪いな、見つかった』
そう人相の悪い目の前の男に告げると、「さっさと出て行けや」と暴言を吐かれた。
そんな爆豪に苦笑を漏らしながら、俺は携帯電話をポケットにしまった。
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ぽん - 好きすぎる。本当に好きです書いてくださってありがとうございます解釈一致すぎてもう一生瀬呂夢これしか読めない（；＿；）♡ (2023年1月21日 23時) (
レス) @page47 id: bfc2e6fd8d (このIDを非表示/違反報告)
マシュマロ - ぁぁぁぁぁぁぁぁ……見るの凄い遅れてますね……泣きました…なんか…良かったです……くっ付けて……瀬呂推しなんで心がヤバいですw (2022年2月13日 22時) (レス) @page47 id: bcf7c7e9de (このIDを非表示/違反報告)
りるまろ - 瀬呂に落ちた (2021年8月8日 11時) (レス) id: ee38c723d2 (このIDを非表示/違反報告)
菜一郎(プロフ) - 3回くらい泣きました…幸せをありがとうございます。瀬呂くん大好きです(TT) (2020年7月20日 13時) (レス) id: 2c549b1da3 (このIDを非表示/違反報告)
NAGI(プロフ) - ayaさん» やった(´∀｀*)ありがとうございます！ぜひ！ (2020年5月13日 8時) (レス) id: 8404e24904 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aya | 作成日時：2020年4月30日 18時
