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『...凄い、そんなこと考えもしなかった』
『そ？』
そうか...時間が。
頑張って忘れようとしなくても、いいのか。
そう思うと何だか気持ちが軽くなったように感じてくすっと笑った。
夜風が髪の毛を揺らして、少しだけ視界を遮る。
「でさ、」と言葉を続けた電気くんに目線を向けると彼は先程とは違う、無邪気な笑顔で笑っていた。
『手始めに俺なんかどーでしょう？』
『...またそんなこと言ってる』
『ええ、本気なのに』
けらけら笑う彼。
こういう冗談をしょっちゅう言っているのか、何だか慣れていて。
流石モテ男だと思わず尊敬してしまう。
ヒールをはいた足で、道に落ちていた小石を蹴りあげる。
いとも簡単に転がって、ころころと。まるで、私たちの行き先を示しているように。
『私、もっと早く電気くんと仲良くなりたかった』
思わず零れた言葉。
彼の高校生時代をあんまり知らないから、何とも言えないけど。
きっと昔からこんな感じだったんだろうと勝手に推測した。
ふふっと笑うと、彼がぴたっと硬直したように止まってしまう。
振り返って、彼を見上げると、何だか不思議な顔をしていて。
『どうしたん？』
声を掛けると、「え！？」といきなり大きな声をあげるからまた笑ってしまう。
『変な顔してた』
『...ええまじ』
『うん』
慌てたように片手で髪を掻いて、何だか目線を合わせてくれない。
まぁそんなときもあるよね、と私も目線を外した。
『あ、着いた。』
いつの間にか住んでいるアパートの前にいた。
見慣れた白い壁を見ていると、本当にあっという間だったなぁと思って。
それは全部目の前の彼のおかげなんだろうけど。
『じゃ、俺行くわ！』
慌てたように電気くんが口早にそれだけを言い残し、見慣れた笑顔で手を振った。
私も手を振りなおして、走って来た道を戻っていく彼を見送る。
...今日食べたつくね、美味しかった
あれどーやって作るんだろ、家でもできるかな
彼お勧めのつくねの味を反芻させながら、エントランスに向かおうとした。
その時
『...ん？』
きらっと光る、何かが地面に落ちているのを見つけて。暗い夜中でそれが何なのか、分からない。
鞄を横に置いて膝をついて、それを拾う。
『...これ』
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ぽん - 好きすぎる。本当に好きです書いてくださってありがとうございます解釈一致すぎてもう一生瀬呂夢これしか読めない（；＿；）♡ (2023年1月21日 23時) (
レス) @page47 id: bfc2e6fd8d (このIDを非表示/違反報告)
マシュマロ - ぁぁぁぁぁぁぁぁ……見るの凄い遅れてますね……泣きました…なんか…良かったです……くっ付けて……瀬呂推しなんで心がヤバいですw (2022年2月13日 22時) (レス) @page47 id: bcf7c7e9de (このIDを非表示/違反報告)
りるまろ - 瀬呂に落ちた (2021年8月8日 11時) (レス) id: ee38c723d2 (このIDを非表示/違反報告)
菜一郎(プロフ) - 3回くらい泣きました…幸せをありがとうございます。瀬呂くん大好きです(TT) (2020年7月20日 13時) (レス) id: 2c549b1da3 (このIDを非表示/違反報告)
NAGI(プロフ) - ayaさん» やった(´∀｀*)ありがとうございます！ぜひ！ (2020年5月13日 8時) (レス) id: 8404e24904 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aya | 作成日時：2020年4月30日 18時
