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『今日も送ってくれて、ありがとね』
『いいっていいって』
彼のお勧めの焼き鳥屋さんに連れていかれ、有名だというつくねをしっかり堪能して。
少々アルコールの入った頭でふわふわしながら電気くんの横を歩いた。
この前のように家まで送ってくれるみたいで、忙しいのに申し訳ない
電気くんといると何も考えずに過ごせる。
きっとこれは彼が積み上げてきたコミュニケーション能力の賜物で、会話が途切れそうになったらすぐに新しい話題を持ち出してくるから会話に困らないのだ。
これが確信犯なのか、それとも素でやっているのかは分からないが、もし後者だというならば末恐ろしい
「てかさ、」と又彼が会話を始める。朧げな意識のまま彼を見上げた。
『今日、飯行ってくれると思わなかったわ、ありがと』
『え、何で』
振ってきた言葉に素直に驚いて、彼の少しだけ戸惑ったような顔を見つめた。
『...一応、俺瀬呂の友達だし。俺と居ると思い出すでしょ、どうしても』
そんな電気くんの言葉に、先程彼と範太の面影が少しだけ重なったことを思い出して、口を噤む。
彼と、範太は全くというほど似ていないのにどうしてだろう。
少しだけ考えて、その答えは直ぐに出た。
『...私が範太のことを思い出すのは、私がまだ断ち切れてないからだよ。電気くんのせいなんかじゃない。』
私の心の端っこにまだ彼の面影が残っているから、全く似ていない電気くんにも重ねてしまう。
『...いい加減、忘れなきゃ。』
忘れようと思って全てを断ち切ったはずなのに、ふとした時に思い出すのは私の気持ちが弱いせいだろうか。
そんなのこの二年間で痛い程分かったけれど、
何だか前を向いていられなくて、俯いた。真っ黒い地面が、視界に映る。
『そんなに躍起になって忘れようとしないでも良いと思うけど、』
『え？』
そんな私を見兼ねて、電気くんはあっけらかんと言った。
思わず顔をあげてしまって、彼と目が合って。
電気くんは何だか寂しそうな顔で笑ってる。
『...いつかさ、瀬呂以上の男が現れたら、きっと忘れられるよ』
『範太以上の、』
『時間が解決してくれるって話もよく聞くしさ』
範太以上の人。
時間が解決してくれる。
そんな電気くんの言葉は簡単に私の心にすとんと落ちる。
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ぽん - 好きすぎる。本当に好きです書いてくださってありがとうございます解釈一致すぎてもう一生瀬呂夢これしか読めない（；＿；）♡ (2023年1月21日 23時) (
レス) @page47 id: bfc2e6fd8d (このIDを非表示/違反報告)
マシュマロ - ぁぁぁぁぁぁぁぁ……見るの凄い遅れてますね……泣きました…なんか…良かったです……くっ付けて……瀬呂推しなんで心がヤバいですw (2022年2月13日 22時) (レス) @page47 id: bcf7c7e9de (このIDを非表示/違反報告)
りるまろ - 瀬呂に落ちた (2021年8月8日 11時) (レス) id: ee38c723d2 (このIDを非表示/違反報告)
菜一郎(プロフ) - 3回くらい泣きました…幸せをありがとうございます。瀬呂くん大好きです(TT) (2020年7月20日 13時) (レス) id: 2c549b1da3 (このIDを非表示/違反報告)
NAGI(プロフ) - ayaさん» やった(´∀｀*)ありがとうございます！ぜひ！ (2020年5月13日 8時) (レス) id: 8404e24904 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aya | 作成日時：2020年4月30日 18時
