仮免試験�� ページ26
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仮免試験が終わり、無事合格という称号を得たその次の日の夜。
ベランダで、何処か黄昏ている、黒いタンクトップの男の子を見つけて、私もベランダに続くドアから外に出た。
『かーっちゃん』
予想通り、それはかっちゃんで、振り返った顔は何処となく不機嫌そう。
何でそんな顔をしているのかが明白で、呆れて笑ってしまった。
『...んだこら』
『仮免落ちたからって、そんな落ち込まないのー』
『落ち込んでねえ』
『何で嘘つくの』
落ち込んでないと言いつつも、何処か不貞腐れているのは見え見えで、またもくすっと笑ってしまう。
秋が何処となく近づいてきて、涼しい風が私たちの髪を揺らした。
『いずくんとも喧嘩したんでしょ』
『...クソデクが全部悪い』
『もー、いずくん可哀想』
1Aでも1位2位を争うほどの人格者なのに、何処がそんなに気に食わないのか。
『いずくんともっと仲良くしなきゃだめだよ、幼馴染なんでしょ』
そんなこと言われ慣れているのだろうけど、彼は一向に首を縦に振ろうとはしない。
わかってはいたけど。
春からここまで一緒に過ごしてきて、かっちゃんがいずくんに対してライバル意識を抱いているのは分かっているから。
空を見上げてみると真っ暗で、星が綺麗に光って見えた。
数秒の沈黙と、彼が横で息を吸うのが分かって、彼のほうをちらりと見ると、彼は、先程よりも不貞腐れたような顔でこちらを伺っている。
『...クソデクの話ばっかしてんじゃねーよ』
『え？』
ぽつりと落とされた言葉に上手く反応できず、案の定惚けたような返事をしてしまう。
ぱちぱちと瞬きを繰り返す
『...お前は俺を励ましに来たんじゃねーんか』
目の前のかっちゃんから再び落とされた、その明らかな“嫉妬”を含んだ言葉を認識するのに、私はまた時間がかかってしまう。
そして、時間を要して理解した彼の言葉に、思わず笑ってしまう。
いきなり笑い出した私を不審そうに、不機嫌そうに見るかっちゃんを可愛く感じてしまう。
『...はいはい、やっぱ落ち込んでるんじゃん』
『落ち込んでねぇ』
『まだそれ言う？』
そんな彼に左手を伸ばして、ほんの少し背伸びをして、彼の頭を撫でると、驚いたような顔をしてこちらを見る。
『触んじゃねぇぶっとばすぞ』
『励ませっていったのかっちゃんじゃん』
ぱんっと手を払われる。
やはり、慰められるのは嫌いの様だ。
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no name(プロフ) - 私、気づいてしまったんです…。私は最終章（？）を一番に読んでしまったんです…！笑それに気づいて1と2も読ませていただきました！爆豪派閥に入りたすぎて、このお話が本当にあったらなぁ…とずっと思ってました笑とにかく面白くてキュンキュンする作品をありがとう！ (2021年9月27日 0時) (
レス) @page36 id: b6b1793042 (このIDを非表示/違反報告)
前歯 - え、天才ですか？きゅんきゅんが止まらないよーー！ (2021年8月26日 17時) (レス) id: 2516f56512 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - (・ー・)さん» 瀬呂くんの沼に入ると抜け出せませんよねわかりますうう！！！ほんとですか！！そう言ってもらえると頑張れます！！本当にいつもコメントありがとうございます！！！ (2020年4月23日 20時) (レス) id: cf80925120 (このIDを非表示/違反報告)
(・ー・) - 更新ありがとうございます！ 瀬呂君好き！かっこよすぎる！ これからどうなっていくのかとても楽しみです！ 私はこの5人が推しなのでオチが誰になろうと嬉しいです♪ 明日の更新も楽しみにしています*^^* (2020年4月23日 15時) (レス) id: bfc3f52eee (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - (・ー・)さん» 誰が好きなんですかね(笑)皆さんの納得いくような結果じゃないかもですが、頑張ります！！本編完結次第、リクエスト書かせていただきますありがとうございます！！！ (2020年4月22日 22時) (レス) id: cf80925120 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aya | 作成日時：2020年4月7日 21時
