切島鋭児郎�� ページ17
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その長らく抱えた疑問と葛藤は、ようやく噛み砕けそうだった。
不意に顔をあげたAにドキンと胸が跳ねて、それが耐えられなくてそっと視線を横にずらす。
月明かりが俺たちを照らして、再び陰になると、Aがどんな顔をしているのかもわからなかった。
あげた顔を再び、俺の胸元に押し付けて、蚊の鳴くような小さい声で、彼奴は言った。
『好きになってごめん、だなんてそんな悲しい理由で謝らないでよ...』
息が止まる。
その言葉を聞いた瞬間。
ようやく答えが見つかった気がした。
俺は一体何を心配していたのか。
俺以外の誰かと、此奴が付き合ったとしても、きっとAはずっと変わらないでいてくれる。
そんな気がした。
＿＿＿＿＿＿＿＿
『え、何その個性、めちゃくちゃかっこいいね！』
初めての演習訓練。
雄英に入ったはいいものの、周りの奴らが凄すぎて、改めて俺の個性は地味だなぁと苦笑を漏らしたとき、不意に、Aは言った。
『...そうか？周りの奴らが凄すぎて何とも言えねーよ』
まだあまり話したことも無いクラスメイトの女子に少しだけ自分の弱さをはきだした。
その言葉を聞いて、ぽかん、とした顔をしたAはふむふむ、と顎に手をやり考え込むポーズをとる。
『まあ確かに、あそこの髪の毛つんつんの人とか、赤白帽みたいな髪の男の子とかすっごいよねぇ』
『だけどさ、』
Aは俺の顔を覗き込んで、口角をあげて、笑顔で言った。
『君には君のいいところがあるよ』
『...倒れないってのは、めちゃくちゃすごいことなんだからね』
そう言って彼女は未だぽかんとしている俺を気にも留めずに立ち上がる。
遠くから『花咲、次お前の番だぞ』という相澤先生の声が聞こえて、彼女は駆け出した。
≪『...倒れないってのは、めちゃくちゃすごいことなんだからね』≫
そんなことを言っておいて、Aの個性もまたまた凄くて、俺は少しだけ落ち込んでしまったけど、この言葉だけはずっと胸の中に残っている。
後に同じようなことを、彼奴に言われた時、俺は何となく察してしまったんだ。
...でも、それは今はどうでもいい
＿＿＿＿＿＿＿＿＿
『...あ！！！A良かった〜』
『ほんとお前ドジな』
『だからお前はいつまでたっても馬鹿女なんだよ！！！』
『...見つかったってのに皆ひでえな』
『鋭児郎だけだ優しいの...』
今はまだ、この関係に浸っていたい。
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no name(プロフ) - 私、気づいてしまったんです…。私は最終章（？）を一番に読んでしまったんです…！笑それに気づいて1と2も読ませていただきました！爆豪派閥に入りたすぎて、このお話が本当にあったらなぁ…とずっと思ってました笑とにかく面白くてキュンキュンする作品をありがとう！ (2021年9月27日 0時) (
レス) @page36 id: b6b1793042 (このIDを非表示/違反報告)
前歯 - え、天才ですか？きゅんきゅんが止まらないよーー！ (2021年8月26日 17時) (レス) id: 2516f56512 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - (・ー・)さん» 瀬呂くんの沼に入ると抜け出せませんよねわかりますうう！！！ほんとですか！！そう言ってもらえると頑張れます！！本当にいつもコメントありがとうございます！！！ (2020年4月23日 20時) (レス) id: cf80925120 (このIDを非表示/違反報告)
(・ー・) - 更新ありがとうございます！ 瀬呂君好き！かっこよすぎる！ これからどうなっていくのかとても楽しみです！ 私はこの5人が推しなのでオチが誰になろうと嬉しいです♪ 明日の更新も楽しみにしています*^^* (2020年4月23日 15時) (レス) id: bfc3f52eee (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - (・ー・)さん» 誰が好きなんですかね(笑)皆さんの納得いくような結果じゃないかもですが、頑張ります！！本編完結次第、リクエスト書かせていただきますありがとうございます！！！ (2020年4月22日 22時) (レス) id: cf80925120 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aya | 作成日時：2020年4月7日 21時
