オレを好きになってよ。3【手嶋純太】

You gotta love it 24. ページ25

手嶋side.




「李央、」




「あ、純太〜昨日途中で帰ったでしょー！

連絡もないし心配してたのー」





「ああ‥悪りぃな」






李央を目の前にして緊張してるオレ。






「で、何か用？」




「ああ、会いに来た」





出来るだけ、自然な感じに。

怪しまれない様に。




普通に会いたくて来た、ってやつを装う。






でもオレそう言うの得意じゃないから
顔とか態度に出ちまってそうで怖い。










「ウンッ！ じゃあ、行こっかっ」





オレの腕に自分の腕を絡ませてきて、
効果音とか付いてそうな感じの足取りで
教室から出る。





いちいち最後にハートマーク♡が付いてそうな
喋り具合‥





そんなに会えて嬉しいのか。



でもごめん。


これから李央にとって残酷な一言がオレの口から
放たれようとしてんだ‥





























「‥‥‥‥‥‥もう一回言って？」





「‥だからオレとの関係、終わりにしてほしい」













いつもオレ達が イ ケ ナ イ 事をするのに
使ってる空き教室でオレは話を切り出した。











「‥‥意味わかんない」





「わかるだろ」



「わかんないッ！」







ガシッとオレの制服を掴んで離さない。






「‥なんで‥なんで‥」







目に大粒の涙を溜める李央。








この場合、なんて突き放すのが正解なんだろうか。








【もう、好きじゃない】‥？




それとも、素直に




【好きなやつがいる】‥とでも？






いやいや、それはダメだよな。


万が一Aに危害でも加えたら‥‥








あ、いや。 イケるな。






後でAには謝っておこう。 ちゃんと。








だから、もう切らせてくれ。



‥‥‥行かせてくれ。












「悪りぃ、大切なやつがいるんだ」









とてもとても大切なAのところに。

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