オレを好きになってよ。3【手嶋純太】

You gotta love it 20. ページ21

「Aオハヨっ ‥‥‥‥‥‥‥A? どした?」







「‥あ、ユリ。 おはよう」







朝。



あたしを心配して家に寄ってくれたユリ。




あたしはこの顔だし今日も教室に
行けそうにないけど。








「あー‥ううん、特には‥」


「ウソだ。 ‥手嶋の奴となんかあった？」









流石ユリちゃん。 お見通しの様だ。









「‥‥純ちゃんがね、李央先輩‥元カノとの関係

切るって言ってて‥‥でね、」




「オレはお前だけを選ぶ〜〜とか言われた？」








こりゃ、たまげた。



あたしの心読まれてんのかと思う。










「‥凄い。当たってる」



「‥げ、まじ？ あいつと思考同じとかイヤ」







相当嫌なんだね‥凄い顔。












「‥で？ なんでAはそんな顔なの？」







核心を突かれ、ドキッと心臓が跳ね上がる。






「‥うーーーん‥」




「嬉しくないの？ スキなんでしょ」


「‥ええっ！？！ な、なんで‥っ」






やっぱ読まれてる！！！






「だってAの事ですもんっ」




自分の両頬を手で包んで微笑むユリ。








「‥ん。 最近自分でもきっとスキなんだろうな

とは思ってた‥ でもこれでいいのかなって。」







「‥はー？ なんで？ 好きな人が自分だけを

選んでくれてるんだよ？ 1番だよ1番！」






「あたしより長く、早く付き合ってた

李央先輩は‥？ なんかあたしが2人を壊した

気がしてて‥嬉しくない」







もし。



もし逆の立場ならあたしはきっと

純ちゃんよりも女の方を目の敵にするだろう。





女とはそういう生き物なのである。




怖い怖い。






「Aさぁ、もう少し欲張りになっても

良いんじゃない? あと、素直にもね」






「欲張り‥」






「Aさ。 いつも謙虚っていうか‥さ

‥いや。 あたしが悪いのか‥」





「‥なんで？」






「Aが好きになった人みんな

あたしが取ったっていうか‥あたしを好きだった

人が多かったから‥」









‥なんだ。 そんな事。






「何言ってんの。 あたしが男でもユリ選ぶって。

自分みたいな強い女嫌だもん。

ユリのせいでも何でもない。」









「でも‥それでも。 もう少し自分優先に

なっても良いんじゃないかな

あと。 手嶋の気持ちもわかってあげてよ」

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