オレを好きになってよ。【手嶋純太】

Who is chosen?40. ページ40

【手嶋side.】





持ってきた傘をAに渡す。





「先輩は？」って言うAに



「オレァいーよ」と言うけど。






「風邪ひきますよっ」



ってオレの頭に傘をさす。







「アイアイ傘になっちまうだろ‥っ」






「‥さっき、抱きしめてきたくせに‥」




って。


痛いところ突かれた。






あれはあれ。


これは、これ。



わかるかね？






まあ、そんなのは通用するはずもなく。






「主将が熱なんて出したらシャレん

なんないですから！」




ってちょいギレで言うと




オレの手を引っ張ってAの方へと

寄せられた。







‥っちっかっ！！










ぶつぶつ文句タレながらも

2人で傘に入って

坂下のバス停まで歩いた。



















_____***..




それなりに他愛のない話をしながら

坂を下り、バス停でバスを待つ。








しっかし‥‥





「止まねェーなあ‥」





それよか、さっきよりも

雨粒が大きくなってんじゃねぇか‥？










「‥あ、バス」





Aが見た方に顔を向けると


大きな影と、ライトがみえた。






「傘、助かりました

もう来るのでここで大丈夫です」




そういい、傘をオレに差し出す。










「さして帰りな」







「‥いや、先輩のだし。

それに先輩が濡れます！」






頭をブンブン振って拒否るA。








「オレはタオルあるしよ。

頭にでも乗せてくわ」







「いや‥っ！ちょ、手嶋先輩ってば！」







オレの胸に傘を押し当てようとする。











‥だからオレは







「オレなんかより

お前が濡れて風邪引く方が無理。

暗いから夜道絶対気ィつけてけよ？

じゃあな、」






Aの手に傘の柄を握らせて





ポンポンとAの頭を撫でて、




自分の頭にタオルを頭に乗せて





自転車に乗りペダルを回した。

Who is chosen?41.→←Who is chosen?39.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す