オレを好きになってよ。【手嶋純太】

Who is chosen?28. ページ28

「どう？マネージャー

やる気になったかな？」



「‥あ、えっと‥。

まだ検討中‥っていうか。

‥でも、前向きに考えてますっ」





「そっか、そっか。

それは期待しちゃうなあ〜」








部員たちが練習中の間。




寒咲先輩とおしゃべりタイム。


今日は外でボトル洗い。

みんな使うものだし‥ね。



今日は、外がポカポカしている。

少し暑いくらい。






「ボトル洗い終わったらまた

坂下って練習見てみる？」





「‥え？」






「見たそうな顔してるよっ」







「ええ！？ してますっ？

そんな顔‥」




「してるしてるっ！

さ、早く終わらせちゃって見といで！」





「あ、はいっ！」





急いで‥、かつ、きちんと綺麗に洗って


昨日と同じ場所に向かった。

















_____**...




来てしまった。



寒咲先輩に言われたとはいえ、

結局は自分の意思で来てるんだもんなぁ。





あたし、実は自転車に興味‥ある？






「‥誰か通らないかな」




それとももう通り過ぎちゃってて

次来るのはまだ先‥とか？



入れ違いだったかな。










そんなの考えてると、







「お、Aやないかい！

応援かー？ ほな、がんばらなな！」






「暑さで倒れるなよっ」







「鳴子先輩、今泉先輩！

がんばです！！」






あたしの前を鳴子先輩と今泉先輩が

通り過ぎる。




その少し後に続いて


「‥あ、Aちゃん‥！」




「がんばです！小野田先輩、青八木先輩！！」




小野田先輩と青八木先輩が通った。





____コクリ。



青八木先輩は言葉はないものの、

少し微笑みながら頷いた。












「あいつらよりオレを

応援しろよっ！！」






「‥！！ 手嶋先輩！


がんばってください！！！」






その後を

少しキツそうな顔でペダルを回し、


だけどあたしを見て笑う手嶋先輩が通る。







あたしは他の先輩よりも

大きな声で応援した。









______バッ！！






あたしの声が届いたんだろうか。




右手に拳を作りそれを上に挙げた。







「‥やっぱ、かっこいいんだよな‥」










‥‥ん？


かっこいい？




無意識に出たと思う。



自分でも驚いた。





なんで？？

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