アカシくん! ページ5
*
「俺も体育館です」
突然の声にびっくりして声のした方に目をやると開きっぱなしなっていた扉から顔を出す赤葦くんが。
『あ、赤葦くん!』
兎「お?!!あの子がアカシくんか!!」
赤「赤葦です」
兎「トスあげてく『明日ね』…ぐぬぬ」
『赤葦くんバレー部入るの決まってるんだから』
葉「明日いいことあることが決定したんだぞ…?」
兎「?!!…そうか!そうだな!!またなアカシくん!!」
赤「赤葦です…」
すごい発見をしたような表情を見せて納得してしまう木兎のあほらしさに呆れたのか名前の訂正に疲れたのか、赤葦くんは気怠げそうだった。
『…帰ろっか』
「はい」
バスに揺られた後、同じバス停で降りる。
この前まで1人で彼に会うために早歩きしたりスピードを落として歩いたりした上り道。
それをまさかその彼と2人で歩くなんて、夢にも思わなかった。
『言った通り騒がしい奴だったでしょ、木兎。』
「…はい」
『ははっ、明日からあの木兎に毎日付き合わなきゃだよー』
私の日頃の大変さを赤葦くんも味わうんだー、といたずらに笑ってみせる。
「…まぁ、先輩といられる時間が伸びるので楽しくはなりそうですけどね」
『?!…は、え、何、チャラ男なの?』
「なんでそうなるんですか」
『そういうことは他の女子とかに言っちゃだめよ』
「独占欲…?」
『ばっか、違うわ!勘違いしちゃうでしょ!被害者の会開けちゃうでしょ!』
「俺を何だと思ってるんですか」
『いやだからチャラ男』
「はあ」
『ごめんって泣かないで』
「泣いてません」
くだらない会話をしているとマンションについてしまい、また明日、と互いに挨拶をしてそれぞれ部屋に入る。
ったく、何なんだあの無自覚イケメンは…。
え?勘違いするよね?
あんなこと言われて勘違いしない女いる?いないよね?私正常だよね??
それに初日にしてあの視線の集めよう...。
木兎や木葉でモテ男には慣れているつもりだったが、あれでバレー部に入るとなれば人気殺到なんだろうなぁ。
そもそもうちの男子バレー部は強豪だからかルックスがいいからか、女子に人気だ。
その中でも木兎は突出してパワーとセンスのある選手で、確かにばかだしうるさいけど、高身長で顔が整っているのもあって、女子にモテる。...悔しいが事実である。
『んぐぁぁあぁ…』
今日も今日とて私は玄関で蹲る。
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古里(プロフ) - バカで変人な天才さん» ありがとうございます...!!続きが楽しみだと思っていただけるのはとても嬉しい...。最近は更新遅れ気味なのでほどほどにがんばっていきますね!!コメントありがとうございます、励みになります。 (2020年4月7日 10時) (レス) id: e9171d99a4 (このIDを非表示/違反報告)
バカで変人な天才 - 続編おめでとうございます!ものすごく面白いですね!続きが楽しみです!!これからも無理しない程度に頑張って下さい!!! (2020年4月5日 23時) (レス) id: 9900cccf42 (このIDを非表示/違反報告)
古里(プロフ) - ☆Stellar☆さん» ありがとうございます!読者様からの応援コメントが一番の励みになるんです...、もうありがたいが過ぎます...、そして無理せず、という素敵すぎるお心遣いまで...、あなたは私の喜ばせ方を把握しているんですか...?にやけております...。更新がんばります! (2020年3月24日 18時) (レス) id: e9171d99a4 (このIDを非表示/違反報告)
☆Stellar☆ - 続編おめでとうございます!!最近この作品を見つけたばかりですが、これから応援させていただきます!無理せず頑張ってください!! (2020年3月23日 21時) (レス) id: d2e64dc397 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:古里 | 作成日時:2020年3月22日 16時