速報！プロデュース科の問題児が全力疾走中！

レオは価値を見出す ページ10

関わって欲しくなかった。


Aは、面白いやつだ。



話してて楽しいし、良い奴っていうのがわかった。


だけど、そんなAでも。



俺が大切にしてる『knights』だけには関わって欲しくなかった。


俺は壁の側に立っているAを壁ドン、というやつで閉じ込めた。


すごく、怯えているのがわかった。


俺を怖がっているんじゃない。


誰か、違う誰かを俺と重ねているんだ。



少し可哀想だったけど、とにかく関わって欲しくない。


このぶんだったら、案外楽に済みそうだ。


___________そう、油断したときだった。



Aの瞳が、強い決意の炎で燃えた。


なんだぁ？


そう思っているといきなり胸倉を掴まれる。


そして思い切り引き寄せられた。


いくら俺でもこんな近くに異性の顔があるなんて意識ぐらいする。

Aの無駄に整った顔が近くにあって、息を飲んだ。



胸ぐらを掴んだ手は微かに震えていた。



ああ、怖いんだな。


怖くて、逃げ出したいのに頑張って向き合おうとしている。


そんなAがすごく儚く見えた。


弱いくせに、強くあろうとする姿が愛おしく思えた。



そのあと、リッツが現れた。



わかりづらいけど、Aに向ける視線はいもうとを見るような感じだ。


コイツも、Aのこんなところが好きなんだな。



あ、好きっていっても恋愛感情じゃないぞ〜？！



二人の会話を聞いていると重要なことを思い出した。




授業。




こいつらサボリ魔っぽいけど俺はちゃんと出ないと。

留年する！



てゆーわけでリッツとAをおいて授業に向かった俺だった。

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