速報！プロデュース科の問題児が全力疾走中！

問題児は幸せ ページ42

ドアの向こうから聞こえる真緒の声。



私は机をどかして、鍵を開けた。






「…真緒」




ドアを開けるとそこには真緒が。




椚ちゃんは空気を読んでくれたのだろう、もういなかった。




こーいうときは良い先生だよね！




私、これからフられるんだ。




覚悟はしていたけど、やっぱり怖い。






沈黙に耐えきれず、口を開こうとしたときだった。





「…ぇ」





抱きしめられていた。





「え、あ、う？


な、んで？」




いきなり抱きしめられたことに驚く。




真緒「…俺も、Aのこと好き」





「…は」






え、は？






どーゆう…？





真緒は、私のことが好き？





「ええええ！？」




私が思わず大声を上げると抱きしめたまま、真緒が苦笑する。




真緒「何を勘違いしてんのか、知らないけど…。

俺、Aのこと好きだった。




いつか言おうと思ってたけど…



先にこされるとか、なんか悔しいな」






「…like？」




真緒「Loveだよ、ばか」






その言葉がどんどん現実味を帯びていて、私たちは両思いなんだ、と実感した。




「私もっ……好き！Loveだよ！」




真緒「ははっ、俺も。



…今日から、彼氏彼女だな」





彼氏。





それが妙にくすぐったくて照れたように笑う。





「…うん。夢、みたい！



これが夢なら、一生覚めないでほしい」




真緒「夢じゃない。ほんとに、ほんとに、









嬉しい」






今の心境を、と言われると、「嬉しい」




しか思いつかない。




それくらいには幸せだった。




今なら、空も飛べる気がする。









私はいつもみたいに笑った。





「よろしく！彼氏さん！！」





真緒「こっちこそ。彼女さん」





私たちはおでこをくっつけあって、笑い合った。



ーー

羽宮さんの恋愛編でした！

キリがいいので、番外編やったら、続編書こうと思います！！

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