36.空を見上げれば、君が。 ページ37
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フリーズしている私を見て、春海が言う。
春海「あ、別にそういう意味じゃないよ？
Aと離れたのはすっごく寂しかった。
5人でいるのは、ある意味Aへの裏切りだとも思った。
5人じゃ、足りないと思ってた。
それでも、
空を見上げたら、あの、6人で見てた空があって。
今頃、Aも見てるのかな、なんて思うだけで、
頑張ろうと思えたんだ。
これも、一種の経験だと思ってる。
寂しいけど、足りないけど、
これは乗り越えなきゃ行けない壁なんだと思ったら、
この先でAが待ってると思ったら、
全然苦じゃなかった。」
春海……。
心雪「春ちゃんが熱く語ってるなんて。
珍しい。ふふ。」
優希「確かに(笑)
でも、同じ気持ちだよ。」
陽和「この話は、後でじっくりしようよ。
せっかくの体育祭なのに、A泣きそうじゃない。」
……だって。
だって、だって。
花梨「Aのお仲間も紹介してよ。
Aと一緒にいてくれてありがとうございます、って言わなきゃ。」
………仲間？
春海「ほら！あのイケメン達！
招待状くれてありがとうございますっていうのも言わなきゃ。」
…stormの人達のこと？
「あの人たちは…仲間じゃないよ。
生徒会の人たち。」
優希「え、そうなの？
僕らの仲間に会って貰えませんか？って言われたよ。
それで、話を聞いたらAの事だったの。
だから、仲間なんだと…。」
……
心雪「嬉しかったのよね。
初めて会った時、A全然心開いてくれなかったから、
私たちと離れたらまたそうなるんじゃないかって。
でも、仲間だって言ってる人達が居るんだなって。
安心した。
ちょっと嫉妬もしたけどね。ふふ。」
心雪…
潤「じっくり話出来た？」
「わぁ！？」
和「お友達の分の弁当。
さっきは助かったよ。ありがとう。」
翔「仕事は俺らでしとくからさ。
佐貫ちゃん、出番まで話してていいよ。」
雅「ゆっくりしていってください。
でも熱中症には気をつけてくださいね。
あそこで売ってる飲み物はタダですから。」
智「暑かったら生徒会のとこ使ってもいいよ〜、
俺ら今から巡回とメシ行ってくるから。」
……優し過ぎる。
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作者名：彩瑛 | 作成日時：2018年9月1日 16時
