30.LETTER ページ31
翌朝。
普段通り車で登校すると。
机の中に大量の手紙が入っていた。
ラブレター、のようなものではなく、
どちらかと言うと脅迫状、のようなものだった。
《目障り》
《stormと関わんな。》
《性格ブス》
こんな言葉はまだマシだった。
《死ね》
《消えろ》
《この世からいなくなれ》
全部、手書き、だった。
そして、見覚えのある、奏の、
文字も入っていると、思った。
私のことを、嫌っているとは思っていたけれど
こんなことはするような子だとは、思っていなかった。
手紙の量が大量だったので、
ゴミ箱に捨てるのは勿体ないと思い、
カバンに一通ずつ嵩張らないように仕舞った。
別に、隠そうとは、思っていなかった。
潤「おはよ、佐貫。」
「おはよう、潤くん」
潤「カバン何入ってんの？
今日そんなに教科書いらなくね？」
鋭い。
「手紙。何てことないよ。」
潤「お？ラブレターすか？」
「ふふ。なわけないでしょう。」
潤「今日から放課後生徒会の仕事始まるから。
ちゃんと来いよ？(笑)」
「サボらない(笑)」
隠すつもりは無かった。
でも、傷つけたくなかった。
・
・
《LIGHT》みたいに、離れたくない。
そんなことを、思っている自分に、嫌気がさした。
欲望に、溢れすぎていて呆れる。
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作者名：彩瑛 | 作成日時：2018年9月1日 16時
