A組のプリンセス【1st day】 (ページ13)

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" ドリルの音ページ13

姫花side

監視カメラを眺めている。

兵頭くん達、
どうやら、
タブレットを隠し持っていたようだ。

柊「姫、どうだ？」

カフェオレを入れて、
持ってきてくれた。

『あ、ありがとう！兵頭くん達、
タブレット持ってたって』

柊「そうか、てか悪い！｣

『何が？』

柊「そのー、男子トイレ...なんて見させて」

『大丈夫！それよりも一颯が
女子トイレ見る方が嫌だ』

柊「姫、ちょっと席変わって！
マイク付けてっと。
残念！聞こえちゃった～！
惜しかったね、
今から回収に向かいま～す。
回収してくるわ」

『私も行くよ』

兵頭「おい、
お前回収される前に誰かに連絡しろ！」

西崎「誰かって誰だよ！」

兵頭「警察とか、救急車とか」

西崎「救急車って誰も怪我してねぇじゃん」

兵頭「物の例えだよ！」

柊「はい、没収～！はい、罰ゲーム」

ひょこっとトイレから顔を覗き込み、
タブレットを没収した。

そんな大騒ぎしたらバレるって

兵頭くん達は
窓を鉄板で塞ぐ作業をしていた。

兵頭「おい！なんで早乙女いたんだよ」

『先生に頼まれたから、
ダメ、かな？』

必殺うるうる瞳！

兵頭「いや、全然！
むしろ早乙女がいて空気が華やかになるな」

西崎「ああ」

意味わからん。

兵「先生！なんでこんな事するんですか？」

兵頭くんが聞くが、
ドリルの音にかき消される。

柊「…あ？」

兵頭「どうしてこんな事するんすか？」

柊「…あ？」

またドリルの音にかき消される。

タイミングバッチリ！
一颯、楽しそう。

兵頭くんは負けぬと大きな声をだすが、
ドリルの音でまたまた消される。

兵頭「なんで聞こえねぇんだよ」

柊「お前たち今を生きてるか？
……ゾクゾクさせてやるよ」

聞こえてんじゃん、と男子は言った。

柊「早乙女、女子トイレも手伝え」

『はい』

一颯は躊躇うことなく
女子トイレに入っていく。

『あのー、ちょっとは気を使った方が』

柊「え？」

『あ、嫌、何も』

女子トイレの窓にも、
鉄板がつけ終わった。