番外編 唯月と私 ページ16
高校入学早々体調を崩してしまいクラスの輪に馴染めなかった私に声をかけてくれたのは
唯「…日向さんだよね？」
唯月だった。
「う、うん…えっと諏訪さんだよね？いつも雑誌で見させてもらってる」
唯「！私もSNSで日向さんの絵見てたの！ねぇもしよかったら友達になってくれない？」
嬉しかった、こんな私と友達になって欲しいなんて思わず口角が上がってしまった
唯「ね！私のこと唯月って呼んで？」
「じゃあ、私のことはAって呼んでほしいな、！」
私たちはこの日から仲良くなった、そこで涼音や愛華とも話すようになった。
私は美術部に入部した、課題で自画像を書くことになった時やっぱり1番目は唯月を描きたかった。
唯「ねぇ、何で私を選んだの？」
「んー、唯月って気が強くてリーダー的存在でしょ？
でもさ実際は繊細なんだと思ってみんなには唯月が気の強いお嬢様に見えるかもしれないけど。
私にはそう見えなくて、まぁ全部私の憶測なんだけどさ笑それに嬉しかったの。今まで友達になろ！って言ってくれる人は、自分のイラストを描いて欲しいからとか友達に自慢したいからって人が多かった。
でも唯月は私の絵だけじゃなくて、私自身と仲良くしてくれた。それがすごく嬉しかったんだ！って、ごめん泣かせるつもりじゃ、」
絵から目を離し唯月の方を見るとポロポロと涙を流していた
唯「違うの、私もそうだったから。誰も読者モデルの諏訪唯月としか見てくれなくて
私自身のことは誰も見てくれなかった。」
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作者名：蜜柑 | 作成日時：2023年9月12日 1時
